丸の内・ニューポート 酔東風 酸辣湯餃子(900円)
洗練された高層ビルが立ち並び、
今も新たなシンボルが生まれ続ける丸の内エリア。
一方、東京国際フォーラム側に視線を向けると、
昭和生まれのオフィスビルも、数多く残っています。
ところで、そんなビルの地下フロアには、
不思議なことに喫茶店、寿司屋、中華料理店の
どれかしらが入っているものです。
打ち合わせ、ちょっとした接待、そして短時間で美味しく食べるための食堂。
それぞれこんな感じの役割でしょうか。
ある日の昼に訪れたこのお店も例外ではなく、
富士ビルの地下で47年に渡って営業しています。
そんなお店の看板メニューは、この酸辣湯餃子。
白ワイシャツで食べるにはちょっと危険な色ですが、
食欲をそそる香りが止むことはありません。
早速、大振りの餃子をチュルンと一口。
すぐに「しまった、一口で食べられない」と後悔するのですが(笑)
それだけ、気前のいいボリュームです。
酸味でスープを口にすれば、辛さで汗がじんわりと吹き出して、
餃子を一口頬張れば、やっぱり辛さがクセになる。
で、またもやスープぐびっと一口。
この繰り返しです、本能っていつも正直者です。
あとは、舌休めの感覚でご飯を食べる。
気がつくと、汗なんてどこかに忘れてしまいます。
今はビルの地下にも色々な業態のお店が増え、
昭和のテナントがそのまま平成に受け継がれることが、
少なくなっています。
だからこそ、こういった丸の内の老舗飲食店には
これからも変わらずに営業してもらいたいものです。
「じゃぁ、いつものところにしようか?」
こんな言葉が似合うお店こそが、
ビルで営まれる老舗の格好良さだと思うのです。