京橋・目羅 おまかせ(1500円)
旨いランチと郷土食フリークの皆様、お待たせしました。ひるどきでございます!!!!!!
さて、現在のひるどきは何位になっているでしょう?
こちらの方に誘われて、以前から気になっていた京橋にあるこの鮨屋さんへ。お店に入ると、同じく誘われたこちらの方とこちらの方が、既にカウンターに腰掛けていた。
ガリが小皿に盛られ、あがりが運ばれてくる。そんな、目の前の近い場所で展開される動きが目に入りながらも、やはり視線は、マグロをすっと切り、シャリと合わせて握ることで、鮨という命を吹き込む職人さんの動きを見つめてしまう。隣のグループの方々が、そんな握り一貫一貫を食べながら、楽しげに会話を交わす。
さて、ここからは自分たちに向けて握られる番。
昆布で締められたカレイに軽く塩が振られた最初の一貫は、その繊細な味で舌の感覚を呼び覚まし、次に握られた、甘さが塩で際立ったイカに対する感受性を豊かにする。この流れが、次のつまんだだけで脂が指にたっぷりと絡まる中トロの、濃厚な味わいとくっきりと対比していることが印象的。
そして、塩が軽く振られたウニのにぎりから広がるコクは、中トロの攻めるような味に対して、舌に微かに残るその脂を覆い、自然に溶けて流れ出す味。まるで、氷がゆっくりと溶けるかのように。
細かく擦られたゆずの皮の緑と、赤の彩りが鮮やかなイクラの丸くてやさしい口当たりは、かみ締めた瞬間にふわっと広がるまろやかなコクと、海苔の濃さがしっかりと組み合わさった仕上がりとなっている。
次にカウンターに置かれた薄い昆布を纏った〆サバは、脂の強さではなく、絶妙な〆具合で引き出されたシンプルな旨味で勝負。職人さんさんの意気込みを存分に感じる芯の通った一品。
そして、紅が鮮やかな赤身の漬け。細胞一つ一つに浸透するタレの旨味は、自らの味が前に出るのではなく、赤身の酸味とそこから広がる旨味を最大限に引き出した味。そう、これが味わうという言葉が似合う感覚。
巻物はかんぴょうと梅シソ。その横にに、玉子焼きが置かれる。かんぴょうの弾力と味加減のバランスが、懐かしさと煮汁の奥深さを感じさせ、梅シソのシャリの量を凌駕する鋭くさわやかな味が、舌を引き締める。
最後は、玉子焼きの軽くまろやかな甘み、そしてゴマがまぶされた沢庵の軽くしっかりとした歯ざわりが、全てを綺麗な余韻に変えてくれる。
この空間、この場所、この一貫。色々なものが詰まったこのお店、実は写真はお断りのお店。だからこそ、ぜひ足を運んでいただきたいお店である。
今日もご覧いただきありがとうございます。もう一押し、お願いします。人気blogランキングへ