西武池袋線界隈に住んでいても、
西友に行くしか用事がなかった大泉学園に、
煮干しラーメンの店がオープンしたという情報を知り、
早速向かうことに。
店頭には、ある意味で店の看板となっている、
煮干しの文字を切り抜いた段ボールと、
本日の煮干し度合いの貼り紙。
「ノーマル・ウルメ節バージョン」
…ブレンドですね。
ニボシストにとってみれば、
パブロフの犬になってしまうような情報。
目にした瞬間に、エア唾液が止まらなくなってしまう。
開店してすぐに飛び込んだので、
一番入口に近い席に座る。
後ろの壁に貼られているのは、表の貼り紙のコレクション。
まるで百人一首の恋の歌のように、
色々な表現で煮干しスープのコンディションを詠んでいる。
ワンメニューなので、迷うことなく中華そばを注文。
お代を先に払ったら、あとは厨房で自分のラーメンが
作られるのを見るだけ。
器にタレが入り、チャーシューが温められ、
茹でられた麺が熱々のスープにすっと流れ込む。
この過程でずっと空間に広がっているのは、
もちろん煮干しの香り。
だから、心の中では早くも勝利の雄叫び。
目の前に出された器に入ったスープは、
旨い煮干しラーメンにしか出せない色のスープ。
早速、レンゲで一口いただきます。
動物系とのブレンドということで、
表面にうっすらと脂膜が貼っているのに、
飲みやすくあっさりとした口当たり。
鼻腔をより強く刺激する煮干しの香り。
ノーマルと言うには、あまりにも十二分な煮干しの旨みと、
うるめ節の上品な旨みの融合。
やばい!旨い!これは、止まらない!
更に、刻まれた生タマネギから溢れるスプラッシュなエキスと、
スープのコクと旨みの相性がすこぶるいいので、
一気にずずっと飲み干してしまう。
そんなスープをまとった麺は
少し細目でやや固めな麺。
本場・青森だと無かんすいやかんすい少なめの、
むにゅむにゅムチムチな麺が多いので、
なかなか見られないこの組み合わせは、自分にとって新鮮なもの。
なるほど…と感心してしまう。
で、あっという間に完食。
器に残ったシルバースターは、
煮干しラーメンならではの輝き。
これを見ると嬉しくなる。
お店を出た瞬間から、
ものすごい強さで後ろ髪を引かれる思いになった。
次は、どんなコンディションのスープに出会えるのだろうか。
今日みたいにスムーズに入れるのだろうか、
丁寧にスープを作るゆえ、そんなに一日あたりの
提供数が多くないようなので、売り切れにならないだろうか…
どうやら、虜になってしまったようです。
大泉学園・伊吹 中華そば(650円)
