新橋・Bois Vert ボワヴェール特製カレーライス(900円)

10/05/2007東京, 新橋/汐留, カレー, ひるベスト!!!

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 青森好きとして、久しぶりに青森食に漬かりたいと思い、このお店の階段を下りると「あすなろ卵」という、青森らしく殻がうっすらと青みがかった卵が、入口にディスプレイされていた。
 で、この卵が世に出てくるまで費やされた時間を調べてみたところ、なんと36年!ものすごいものがディスプレイされているものである。
 さて、それをまじまじと眺めながら入店して、カウンターに座り注文したのは、以前から食べなければと思っていた、このお店名物のカレーライス。最初に運ばれてきたのは、あすなろ卵と同じ生産者によるシャモロックのスープ。
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 シャモロックは身の弾力ばかりが、イメージとして走っており、それが「硬い」という妙な解釈につながっているという話を何かで見たのだが、実際にスープで食べるとまったくそんなことなく、ずっしりと濃厚なダシがスープの基礎をしっかりと作り出し、更に中に入ったやわらかく煮込まれた身から、今だにエキスが溢れてきているといった感じに、旨みに満ちたスープである。もちろん、野菜の甘みによって、味が層をなしているのも大きい。
 そして、カレーライスが運ばれてきた。
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 これも、シャモロックのダシをベースにして作っている。プルプルの温泉卵がさし色となっているカレーライスには、大根、にんじん、八甲田牛、田子ニンニク、そしてホド芋という野菜がたっぷり。
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 早速一口食べてみると、複雑なスパイス感というより、シンプルに旨いダシのカレーという印象。そして、飲み込もうと口の奥にもって行くと、喉に辛さが広がる。この辛さの正体は、清水森なんばんという唐辛子。単調な辛さではなく、この刺激自体が味になりコクから辛さに転ずる際の旨みになっている。
 大根もニンジンも、それぞれの瑞々しさや甘さがカレーソースと組み合わさることで魅力を増す。そして、ジャガイモの子供のようなホド芋というマメ科の植物は、土臭さというか青々とした香りというか、いい意味でクセのある味。味そのものはジャガイモっぽいものの、この個性的な味はジャガイモでは出せない。
 と、カレーに夢中になっていると、お漬物が運ばれてきた。
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 尖った塩分ではなく、漬け込まれた野菜そのものの旨みが120%の旨みとして、噛むごとにあふれ出してくる。ジューシーであるのだが水っぽさがないという、申し分のない味である。
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 野菜もソースも使用している食材の力が高いので、極めて濃厚な味なのだが、それを受け止めるのがこのごはん。
 このカレーはかなりソースの力があるので、軟弱なごはんだと受け止められないものの、これは白米で食べても、ふわっと舌の上で甘みが広がり、噛めばじわっと旨味が広がるというもの。「⇔」という具合に強い味同士が拮抗している結果、味の矢印が太く強いものとなっている。
 そして、卵を崩して八甲田牛のバラ肉と一緒に食べると…
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 あぁ…トロトロの肉もコクが増したカレーソースも、全部たまらない。やっぱり、自分が好きな県の食材とそれを活かした料理を食べると、心は楽しくなる。
 青森がまるごと詰まったこのカレー、青森食材に接する第一歩として申し分のない出来である。
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この記事を書いた人

takapu

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/Local-Fooddesign代表。「10年後でも古びないモノ・コトづくり」をコンセプトとした商品・サービス開発、既成品リニューアルをはじめ、食と旅がテーマのコンテンツ制作・事業、編集、撮影、執筆、漫画原作、講演を手がけています。プロフィール・事業実績はこちらから

Posted by takapu