日比谷・ひつじや 本日の薬膳カレーYセット(924円)
旨いランチと地元食フリークの皆様、ひるどきでございます!!!!!!
ところで…現在のひるどきは何位になっているでしょうか?
LUSHでヘアワックスを買おうと思い、日比谷シャンテの地下に向かうと、そういえば…という感じに存在を思い出したのが、このカレー屋さん。
周りのお店は、いかにもビル内のテナントという具合に、外観や内装も綺麗に整備されているのだが、このお店に限っては、日比谷のお店というよりは、西荻窪あたりにありそうな、作られた飾り気はまったくなく、でもそれがお店の魅力を膨らませている。そんな質実剛健な作り。
小さなスペースの中でも、壁沿いにいくつものテーブルが配置され、一方で入口から3歩目にはもう、厨房とつながったカウンター席にぶつかってしまう。それぐらい、このフロアの中では異質に感じる作りとなっている。
カウンター席の一番端の部分は、店外と店内を結ぶ部分になっており段差になっている。この一番端の席しか空いていなかったので、そこに座ろうとすると、店員さんがやけに気を使ってくれるのだが、
「あ、いえ、そこまで心配しなくても大丈夫ですから・・・」
と、言いたくなるぐらいに、この席に対しては大きめの配慮がされるようで。
イスを引いて自分が座ろうとすると、店員さんは左後ろの足が段差で踏み外すことなく、見守ってくれる。自分と店員さんとの間に小さな緊張感と、それより少しだけ大きな安堵感が流れた後、カウンターに置かれたメニューにもう一度目を通す。
店頭のメニューで注文するものは決めていたことや、隣のお客さんが食べている同じ物をちらっと見て、注文したのは本日の薬膳カレーYセット。
それから5分ほど待ち、サラダ、ナンとサフランライスの両方が盛られたお皿、そして赤が強めに出た色合いのカレーが運ばれてきた。
サラダは千切りキャベツやニンジンが少し太めになったものに、ドレッシングが注がれたシンプルなもの。一方、主食皿には、縦にすっぱりと半分に切られた、約30センチほどの大きさのナン、そしてサフランライス。
ここのサフランライスはターメリックを入れてないので、黄色が薄くサフランの色だけが移っているとのこと。確かに、つややかで鮮やかな黄色ではなく、まるで、お米の芯から少しずつ、黄色が外側に出てこようとしているかのような、おしとやかな黄色。
そして、この薬膳カレーが持つ一番の特長は、スパイスをミルで細かくしたものではなく、セージやローズマリー、そしてレモングラスといった、強い香りが特長的なスパイスが、丸ごと入っていること。
さらっとしたソースをスプーンですくい、口にすると、トマトの酸味とタマネギの甘みから、ソースに含まれるスパイスによる、ふわっと高揚するような心地よい刺激、そして丸ごとはいったスパイスによる、香りの支配。見た目の第一印象では、丸ごと入ったスパイスによって、薬膳感が強いのだと思っていたが、実際にはトータルで薬膳感を織り成している。
このソースに、ナンやライスを浸して食べる。まるでスープカレーのようなのだが、それだけサラサラしている。
特にナンがまるでチーズが入っているかのように、粉の香りや全体のコクが強く、比較的あっさり目のカレーとメリハリが効いた組み合わせになっていたのが印象的。もちろん、サフランライスとの相性も良く、ごろんと2つ入ったチキンを食べるときには、やはりこちらの出番。不思議と家庭カレー的な感覚になる。
そんな組み立てを楽しんで席を立とうとすると、店員さんは再びイスの動きを気にかけてくれた。なんか、このお店には不思議な心地よさがある。
※デジカメのバッテリーが切れてしまったので、携帯で撮影したものです。
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