相模大野・ウィング 大切なもの、大切にしないといけないもの。

14/12/2010神奈川,関東,よるどき

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自分が住んでいる相模大野という駅は、
元々平べったい駅舎だったのが、
再開発を経てホテルがついた駅ビルが立ち、
昔からあった大野銀座という商店街は、
再開発でマンションとショッピングコートという、
いかにもな街になろうとしている。
昔からこの地で親しまれていたお店が次々と減っていき、
平べったい駅舎のある駅前が薄っぺらい駅前に変わりつつある一方で、
バスに乗って1.5キロぐらい走ると、
人の香りがするお店もしっかりと残っている。
で、このウィングというお店もその一つ。
「どうして、中華料理店でこの名前なのか!?」という話はさておき、
餃子がメインのこのお店、麺類も丼ものも充実している。
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この日頼んだもやしそば、
メニューには「もやしそば」と書いているものの、
しっかりとトロみがついた炒め野菜は、限りなくサンマーメンな証。
サンマーメン的には肉は豚肉が多いとされているものの、
ここでは鶏肉が使われている。
あんかけ部分がスープに馴染み、
それを麺に絡めながらすする。
特別に麺がいいとか特別に出汁がすごいとか、
媒体的に訴求するような特長があるわけじゃない。
でも、なんだか食べていてほっとする。
そんな、自然体な感じがいい。
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そして、お店名物の餃子と唐揚げ。
パリッとした焼き目とモチっとした皮を歯で破ると、
野菜のたくましい香りに乗ってエキスが広がる。
餃子は100回噛んでといった感じに
健康的に食べるのではなく、やっぱり勢いで食べたいもの。
だから、この感じがちょうどいい。
そして、コショウが効いた唐揚げ。
基本、自分は唐揚げにレモンを絞って食べないものの、
ここの唐揚げには一絞りが欠かせない。
更に言えば、車以外で来た時には確実にビールが欠かせないはずだ。
このお店のおばぁちゃんはいつも笑顔で出迎えてくれて、
テーブルに空席ができたら、カウンターに座っている自分たちを誘導したり、
気になっていたものの、ちょっと離れたところに置かれたスポーツ新聞を、
優しく渡してくれたり。
そんな所作に触れる度に、
自分は、おばぁちゃんに会いに来てるんだなぁと思う。
住む人が築いた文化を大事にせず、
目新しさだけをコンテンツとする街なんて、
全然面白くない。
だから、自分は作り手の顔が見える店で、
過ごす時間を大切にしたい。

この記事を書いた人

takapu

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/Local-Fooddesign代表。食にまつわるテーマを中心に、新商品・サービスの開発とリニューアル、プロモーション・コンテンツの企画制作。各種編集、取材、撮影、執筆、講演をワンストップで手がけています。サービス内容はこちら。>>Local-Fooddesign

Posted by takapu