赤坂・L’arcobaleno バッカラ(鱈)のカルボナーラ(1,000円)
赤坂に来る度に、このビルの形がどこかしら変わっており、それを眺めるのが好きではあるのだが、完成するのは2008年。やはり、外箱を作るのは簡単であっても、内装にはえらく時間がかかるということであろうか。
で、そんなことを考えながら、とあるビルの地下にあるイタリアンへ。注文したのは、鱈を使ったカルボナーラ。まずは、いつものスープとサラダ、そして自家製のパン。
スープはジャガイモのポタージュ。素材が持つ甘さに生クリームのコク、ここにチーズの塩分による味付けと、強さが加わっている。
これらを食べ終えると、カルボナーラが運ばれてきた。
これを見て、最初に思ったのが「鱈の身が見えない」ということ。
探るように、フォークに絡めて口にすると、ソースからはほんのりと塩味が。そう、このカルボナーラは、細かくした鱈をミルクで戻して一体化したものに、クリームやパルメジャーノチーズを組み合わせたものに、スパゲティを絡めているので、手前に見える具はジャガイモである。
なので、チーズの味に鱈の塩味が効いており、最初から最後まで濃厚な味が持続する。しかも、鱈の繊維感はまったく感じず、なめらかな口当たり。そして、ここにアルデンテのパスタの強い食感と、ジャガイモのホクホクした食感という、2種類の食感が加わる。
また、クリームゆえに熱が逃げないことで、最後にはパスタがゆるくなるのではと思ったのだが、そんなことを感じることなく食べ終えると、いい意味でクセのある一皿だからこその力を、余韻として感じる。
そして、食後のエスプレッソによる苦味で、口を引き締めて店を出ると、地下に篭った隠れ家から地上への開放感を感じながら、もう一度あのビルを目の前に見るのである。
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