静岡県富士宮市・ひまわり おばちゃんの鉄板、おばちゃんの味

31/01/2011

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浜松で餃子を食べて、つま恋で温泉に浸かり、
車を走らせた先は富士宮市。
ということで、やっぱり焼きそばが欠かせない。
第2回のB−1グランプリの時、4件のハシゴをしたものの、
学会の公式ガイドブックには、140店舗以上もの提供店が掲載されているだけに、
まだまだ行きたいお店が目白押し。
ということで、そんなお店の一つ・ひまわりへ。
引き戸の先には、大きな鉄板が置かれた逆L字型のカウンター。
イスに座っていると、カーテンの奥にある台所から、
キャベツを刻む音が軽快に聞こえてくる。
壁には木札に書かれた焼きそばやお好み焼きのメニューがずらり、
それ以外にもおつまみメニューが目白押し。
でも、注文したのは、ミックス焼きそばとしぐれ焼き。
そのために車を走らせてきたのだから。
目の前の鉄板ではなく、既にお客さんが座っている席の鉄板で、
自分たちの分も焼かれている。
斜め後ろから見えるおばちゃんの所作には無駄がなく、
まるで、鉄板と会話するごとくに、
一つ一つの料理を作り上げていく。
だし粉を振る所作なんて、見入ってしまうほどだ。
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半熟の黄身がプルプルする焼きそば。
目玉が乗ってないところから一口。
キャベツの甘さと独特の麺のコシとハリ。
そして、肉カスの独特の脂感。
これをソースと卵の黄身が包み込む。
あっさり型のように、どこか近代的にコントロールされたような味ではなく、
鉄板でいい感じに焼かれた味。でも、経験に裏打ちされた色々な技や
工夫が見え隠れする。それがたまらない。
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そして、焼きそばの麺がキャベツと肉かすが入った生地と、
一体になったしぐれ焼き。
パリパリに焦げて、弾力系の食感が香ばし系の食感に変わった麺が、
入り交じっているので、粉に粉を組み合わさってることの単調感はなく、
ぺろりぺろりとコテを経由して、お腹の中に消えていく。
このお店に行くということは、おばちゃんの技と鉄板に対する愛情を、
食べることだと思う。
だから、帰りにお土産用の焼きそばを、焼いてもらおうとも思ったものの、
目の前で焼く姿に会いにいかなければならないと思って、自粛した自分がいた。

この記事を書いた人

takapu

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/Local-Fooddesign代表。「10年後でも古びないモノ・コトづくり」をコンセプトとした商品・サービス開発、既成品リニューアルをはじめ、食と旅がテーマのコンテンツ制作・事業、編集、撮影、執筆、漫画原作、講演を手がけています。プロフィール・事業実績はこちらから