B−1グランプリ2010in厚木〜初日〜

18/09/2010神奈川,関東,ひるたび・さんぽ

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いよいよ開幕、ご当地グルメの祭典!


神奈川県厚木市の高校に3年間通っていた自分にとって、
待ちに待っていたイベントが、B−1グランプリin厚木。
開幕前には、「一人で箸を3本以上投票箱に入れて・・・」的な、
不正投票とかの話が、新聞で騒がれていたものの、
(ルール上は、どんなに食べても2本まで)、
元々は、オリンピック精神のごとく、
このイベントそのものに参加することに、
とても大きな意義がある巨大な村祭り。
なので、ライバルがどーのこーのというより、
自分たちの誇る食文化を知ってもらうための晴れ舞台。
だから、順位よりも深く地域の印象を与えることが重要であり、
提供する料理を通じて、地域を知ってもらうことが一番の目的。
そんな思いを胸にした精鋭46団体の幟がひしめく
イトーヨーカ堂の駐車場のステージで、
10時丁度からちょっと早めに、
開幕の合図となる「いただきます!」
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まずは、バラバルーンが目印の、
青森県十和田市「十和田バラ焼き」のブースに訪問。
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行列の先にある売り場で、鉄板の上で焼き締められた
バラ焼きを手にしたお客さんを見送るのは、
管弦楽と仮面夫婦。
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正直、自分もお世話になっている方なので、
まさかこんな形でお目にかかると思ってなかったが・・・
似合っております。
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そして、キャラクターの濃さでは負けてないのが、
福島県双葉郡浪江町の「なみえ焼きそば」の太王。
携帯電話とコンデジと一眼レフに囲まれて、
注目度の高さはすごいものがあった。
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で、今回自分が最初に食べたのは、「ひるぜん焼きそば」
ひるぜんとは、岡山県真庭市にある「蒜山高原」という地域のこと。
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この焼きそばの特長は、味噌ベースの甘辛なたれに、
親鶏のかしわ肉、そして高原で穫れるキャベツ。
いわゆるソースな味のやきそばが多い中、
ここの味噌ベースのタレが、とっても印象的な味。
尖った濃さはなく、味噌の膨らむようなコクが
麺にしっかり絡み、そこに鶏肉の弾力と、
キャベツのシャキシャキ感が組合わさるので、
テンポよく入っていく。
3月に小倉で開催された「天下一之焼麺決定戦」で、
彗星のごとく現れ、いきなり優勝してしまったメニューだったこともあって、
自分も食べてみたかったのだが、これは素直に旨い。
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一旦、第一会場を後にして、
相模川沿いにある、第二会場・厚木野球場に向かう。
今回のB−1も地域ボランティアの方が、
積極的に参加しており、道ばたのゴミを拾ったり、
列誘導をしたりと、この方々なしでは大会が成立しないほどに、
色々な活動でイベントを支えている。
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で、そんな道を歩いていて感じたのが、
人が生み出す賑わいの力。
高校生活を過ごした3年間で、
この通りがこんなに混むことなんてなかった。
というぐらいに、昔通った色々な道が今日は全く別の顔をしている。
(ただ、鮎まつり未経験なので、
どっちがすごいかの判断はできませんが・・・)
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市役所の横までたどり着くと、
そこはB−1と同時開催されている
「神奈川ロコフードフェスタ」の会場。
厚木中央公園も、B−1の勢いもあって、
この人だかり。イトーヨーカ堂の駐車場より、
木陰が少ないので、今日みたいな日差しが強い日には、
神奈川生まれの旨いものを食べるのも、もちろんあり。
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ここから厚木野球場までの道のりで、
「エイドステーション」というスポットを発見。
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ここは、暑さ対策として神奈川の美味しい水を、
無料で提供していたのだが、
予想以上に気合いの入った冷え冷え水が出てきたので、
おもわず紙コップ2杯をぐびっと。
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涼しい風が身体に感じるようになれば、
そこは第二会場のすぐそば。
相模川沿いも燃えている。
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カンカン照りの道を先に進み、
木陰が増えてくると、もうそこは会場。
球場にしても川沿いにしても、
広いエリア内にブースが点在しているので、
狭めの空間で回遊する第一会場よりも、やっぱり快適。
買ったものを木陰の下で、食べられるのもうれしい。
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青森県黒石市「黒石つゆやきそば」のブースでは、
焼きそばなキャラクターが踊る。
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気温が高いので、順位つけの話も含めて、
つゆ系はちょっと不利なのでは?と思っていたが、
ここもなかなかの行列。
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再び、第一会場へ向かう。
本町の中央通りから左に曲がり、
あつぎ一番街に入って見かけたのが、
「たまごふわふわ」でおなじみの、静岡県袋井市が
露店を作って販売していた冷茶。
1杯50円で得られる涼がありがたい。
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第一会場に戻ると、ステージではトリオ☆ザ☆ポンチョスが、
八戸せんべい汁の応援コーナーで登場。B−1のテーマソングと、
B−1の公式ソング「この街と」を歌い上げる。
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で、その後に十和田バラ焼き。
海外のホームドラマ的なベタ系なネタ。
世界の料理ショーとかが好きな自分は笑ってしまう。
ずるい。
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その足で、宮城県登米市登米町の油麩丼を食べる。
やっぱり、この独特の食感が好きだ。
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そして、締めは青森県八戸市・八戸せんべい汁。
B−1グランプリに出展する団体のすべてが、
地域から応援されている訳ではない。
それは、まだ食べ物が持つ力に、
地域を元気にするという力に対して、
懐疑的な人によるもの。
八戸せんべい汁も最初は、
「どうして、せんべい汁なんだ?」と言われた。
でも、今ではみんなが愛する郷土の誇り。
それを表す横断幕に見守られて、温かい一杯を提供してくれる。
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大鍋・マ汁”ンガーZも絶賛稼働中。
手に器を持つ人も、これから並ぼうという人も、
これに夢中。
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相変わらず、安定感抜群の味。
アルデンテ状になった南部せんべいも、
くたくたとしゃっきりの中間に煮込まれた野菜も、
やっぱり美味しい。
過去のB−1グランプリで、3連続2位になっているが、
よく考えると、開催地が毎年変わり食文化嗜好も異なる地で、
2位であることって実はすごいこと。
日本人が好きな味となれば、
やっぱりこの一杯なんだと思う。
明日も、順位うんぬんじゃなく、
一人でも多くの方が、この一杯、この一皿、この一串。
と呼べる料理に巡り会えますように。
そして、その方が惚れてしまった料理の、
生まれ故郷に旅をしますように。
そんな動きが増えていけば、
自分が好きなこの厚木で、
こんな一大イベントが開催される喜びを、
もっと感じるんだろうと思う。
※明日も、会場から@takapu0214のアカウントでつぶやいてます。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu