弘前・Angelique 桃のタルト、パリパリシュー、パルフェフレーズ

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弘前のいいところ。それは、昔と今が共存していること。

この日、シュークリームとモンブランを食べた後、津軽そばの元祖という店に向かったのだが、自分の前に入店したお客さんの分で売り切れ。かなりショックだったのだが、気を取り直してキャリーケースを引きずりながら歩くこと約10分。

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向かったのはスイーツのお店、Angelique。実は、100m離れたところには旧店舗の建物がそのまま残っており、それは地元の、というより「弘前のケーキ屋さん」といった表情をしていた。しかし、新店舗であるこのお店。キューブ型でモダンな外装に変身していた。

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扉を開くと、色鮮やかなケーキが並んだ大きなショーケースや、ジェラートの可愛いワゴンやがお出迎え。そして、2Fが喫茶スペースとなっているので、早速向かうことに。
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階段を登っていると、1Fの多色な空間から徐々に色数が絞られると同時に、空間が引き締まってきた。そして、2Fに上がると、細く重厚な通路の奥には、まるで昔のグランドキャバレーのように、赤で空間が引き締まったフロアが広がっていた。
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席に座り、荷物を置いてメニューブックから選んだのは、パルフェフレーズ、そして、一度1Fに戻りガラスケースから桃のタルト、このお店一番の人気であるパリパリシューを注文し、2Fに持ってきてもらうことに。
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繊維が歯に当たる瞬間の感触から、心地よい瑞々しさが広がり、糸がほどけるように甘さがじゅわっとあふれ出す。この果実の魅力を押し出しつつ個性を出しているのは、土台のクリームとスポンジ、そしてタルト地の三重奏。重厚な甘さと爽やかな甘さの対比による組み合わせは、魅力的の一言。
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パリパリシューは、パリッ→モチッという皮の不思議な食感から流れ出す、たっぷりのクリーム。
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艶やかで舌触り滑らか、そして濃厚。皮とクリームのメリハリが織り成す味は満足度高し。
そして、目の前に運ばれてきたのは、ゴージャスな装いのパルフェフレーズ。
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バニラアイスと生クリームの土台に、イチゴのシャーベット、イチゴ、イチゴソース、ブルーベリー、そしてホワイトチョコ。
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とにかく、シャーベットが濃厚。甘酸っぱさをこれだけで生み出しているが、イチゴの酸味を加えると、食べやすさでくっきりとした味になる。ここに酸味控えめ甘さ十二分なソースが絡むことで、メリハリが何回も訪れるような味が展開する。
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バニラアイスの冷たくもしっかりと広がる味の強さ、生クリームの軽さが効いているのはもちろん、口を優しく癒してくれるホワイトチョコも、嬉しい甘さになっている。
街のケーキ屋さんが、お色直しを終えて新しい舞台に登場し、旧店舗の姿からは想像もつかない洗練されたケーキを楽しませてくれる。でも、お店の一番人気が今も昔もパリパリシューなのが、このお店が地元の方のオアシスになっている証拠。
弘前のいいところ。それは、昔と今が共存していること。そして、昔も今も進化を続けていること。

【この記事を書いた人】

合同会社ソトヅケ代表社員/Local-Fooddesign代表

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