うどん食べたし高松駅周辺。駅周りの讃岐うどんのお店として、イカとタコの天麩羅が名物の市場に入っているうど屋さんが頭に浮かんだものの、このメニューは限定20食。ということで売り切れたときのことを考えて、もう一つの狙い目であったこのお店へ。駅からタクシーを使って店に向かって、早速店内に入ると、既に作業服姿やスーツ姿の方、あるいは地元の方で行列となっていた。
最後尾に並んで最初にやるべきことは、かけやぶっかけ、あるいはカレーといったうどんの注文。この日は17℃近くまで気温が上がり、タクシーの運転手さん曰くも、「普段よりかなり暖かいですね…」という具合。自分も汗をかいていたので、冷たいメニューであるぶっかけうどんを中サイズで注文。
おかみさんによってうどんが入れられた器を渡されると、目の前に置かれていた冷たいかけだしを注ぐ。ちなみに、釜揚げうどん用の器具も、ここに置かれていた。
次に、カウンターに沿って、天麩羅コーナーへ流れる。
自分が讃岐うどんを食べるときは、この天麩羅選びが一番楽しみなのだが、この配置で目が行ったのは、一番上に特等席のように置かれていたかき揚げと、「手づくり」の文字が気分を高めるコロッケの2つ。また、ごはんメニューも充実していたのも印象的だったが、前日の影響もあって断念。
別皿に天麩羅を取ったら、かけうどんのように温かいダシを注ぐ場合には、ダシの注ぎ口コーナーへ寄るが、自分は撮影のみ。
そして、レジで代金を払って、横にある大根おろしや天カス、ネギを乗せて出来上がり。
冷たいダシを口にすると、広がってくる味はまさにダシの力。カツオや椎茸、そしてイリコの旨みによる土台の上に、カエシがしっかりと乗った味付けがなされている。東京のうどん屋で醤油ものを頼むと、ダシ率が非常に低く感じる味というのもあったりするが、これはバランスが取れた味。
次に、うどんをずずっとすする。
唇に感じるのは滑らかな口当たり。そして、クミクミとした心地よい噛み心地。これは、粉感が強いものではなく、コシがないというものでもない、まさにど真ん中の食感。ダシのわずかな塩分とうどん自身の粉の味、そしてダシの旨みが一つの流れとして展開する。噛み終えて飲み込むと、またこの流れを感じたくなるという、たまらない時間が続く。
で、そろそろかき揚げを食べる。
野菜たっぷりのかき揚げは、揚げたてではなかったものの、過度な脂っこさはなく、タマネギを中心とした個々の味もしっかり。で、これを、ダシに浸して食べると…
衣がくにゃっとなる代わりに、芯が通った味となる。
手づくりコロッケもホクホクのジャガイモとタマネギの食感を、細かく刻まれたカニかまぼこの対照的な弾力が引き立てる。衣も薄めになので、うどんと組み合わせる・せないを別にしても、タネの味が引き出された旨いコロッケとなっている。
勢いでうどんを食べて、揚げ物を食べ終えたところで、温かいダシの味をどうしても知りたくなったので、小さい器にかけうどん用のダシを入れて飲んだところ…次は、かけうどんにしなければと思った。ぶっかけも旨いのだが、かけうどんはもっと旨いに違いない。
ちょっと場所がわかりにくいのですが、ダイナミックな書店が目印です。