【ひろめ市場/高知県高知市】岩がき、カツオのたたき、ウツボ、そして塩たたき。高知の旨いが何でも揃います!

【ライタープロフィール】
坂本貴秀(takapu)

元国家公務員のフォトライターが、2004年から日本全国のおいしいものを撮り綴ってきた「ひるどき日本ランチ日記」を再構築。
街の食堂からパン屋さんまで、「これを食べたいから、ここに住みたい!」と強く惹かれた、日本全国のおいしいお店をご紹介します。
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ひろめ市場は「高知の旨いもの」の最短ルート

日曜市が開催されるお城下追手筋のほど近く、千客万来を願う招き猫が迎える「ひろめ市場」。

元々は帯屋町商店街の終点に、目的地となるような施設を作りたいということで設立されたもの。卸売機能を持つ公設の市場とは違って、ここは広い空間の中に数多くの店舗が集まり、市場が持つ賑わいを生み出して、集客機能を果たすというものとなっています。

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その敷地面積は約3千平方メートル。中を色々と回遊すると入口では魚屋さんが出迎え、奥に進むとアクセサリーや洋服を取り扱うお店もありますが、大半のスペースは飲食店が占めており、高知を凝縮したフードコート的な色合いとなっています。お店の前には数多くのテーブルと椅子がセット。ほろ酔い気分で酒と肴を楽しむ方で賑わっています。

この市場の基本ルールは、各店舗で注文するとその商品を持って来てくれるというもの。

ということで、フロア内に点在するカツオの店や居酒屋、うどん屋、中華料理屋にラーメン屋、インド家庭料理屋…とにかくたくさんある店舗のうち、まずは席に一番近いお店で2品注文して、席に戻って待つこと約10分。運ばれてきたのは、期待通りの2品でした。

みずみずしさと土地の香りが凝縮!岩がきとカツオのたたき

ひろめ市場の岩ガキとかつおのたたき

見た目からみずみずしい岩がきと、カツオのたたき。

ひろめ市場のかつおのたたき

にんにくを乗せて1枚約1センチのぶ厚さを頬張れば、「これこれ!」と期待どおりの味に触れられた嬉しさと、それを凌駕するカツオの香りや旨味に破顔一笑。さわやかな酸味と旨みが、噛むごとにしっかりと広がります。

ひろめ市場の岩ガキ

岩がきは走りの時期なので大きさこそ小ぶりなものの、くにゅくにゅとした食感の後に広がるのは、力強く濃厚な甘みとコク。添えられているもみじおろしを乗せて食べれば、味にしっかりとしたメリハリが生まれます。

と、ここで後で相席となった地元の方に声をかけていただき、合流させてもらえることに。自分の席を外して店を探すという不安がなくなり、安心して次のお店に向かいます。

お寿司も餃子も、地元民なら通いつめたくなる店舗ラインナップ

ひろめ市場の岩ガキとかつおのたたき

まず向かったのは、ガラスケースに鮮度抜群のネタがずらりと並ぶお鮨屋さん。地物の魚を中心にして目の前で握ってくれます。注文したのは、モンゴイカ、中トロ、土佐牛のたたき、そして土佐清水の〆さば。

モチモチした食感から濃厚な甘みが広がるイカ、思った以上に脂ノリノリの中トロ、そして土佐の地物2種類。特に印象的だったのがゴマ鯖を締めたしめ鯖の味。青魚特有の臭みが皆無で、しかもほどよい〆加減。素材の味を更に引き出されてました。

中華料理店では餃子を注文。 これを食べて改めて感じたのは、このスペース全体が巨大な居酒屋になっていること。そして一つ一つの料理の味のレベルが高いという、至れり尽くせりな構成なこと。何度通っても飽きないこと間違いなしです。

「塩たたきは食べた?」──地元の方に教えてもらった、カツオの本当の旨さ

ここで、相席になった方から「塩たたきは食べた?」の一言が。

実は、塩たたきの存在すらほとんど知らなかったのですが、「塩たたきは、タレで味をごまかすことができないので、本当に旨いカツオのたたきはこっち」とのこと。

となれば、これはもう必食です!

鼻に届く鮮度抜群の身と藁の香り、弾力に富んだ身から溢れ出すすっきりした酸味と塩で引き出された旨味。正直、これはタレのたたきよりも圧倒的に旨いです!

シンプルな作りだからこそ、カツオの良さが前面に出る一方で、逆にちょっと落ちるカツオだとこの味はできないことを感じさせます。

身の旨さもさることながら藁で焼かれた皮もまた、香りが食欲を刺激しながらいい具合に馴染んだ塩加減。重厚な旨さがたまらない一品は、「熱々のうち食べるのが流儀」とのことでした。

ウツボの唐揚げ、ナンコツ、インドカレー──ひろめ市場の懐は想像以上に広い

衝撃的な旨さの余韻に浸りつつ次に口にしたのは、高知と言えばのウツボ。ウツボの唐揚げの軽やかな衣に包まれた、むっちりした身のなんともいえない食感。ロングテールのごとくに弾力が長く続きます。

コクがあり不思議なその味は他の何かに例えようがなく、むしろこれが「ウツボみたいな味」の基準が生まれる体験。

魚介をたっぷり食べたあとは、鶏と豚の軟骨揚げでちょっと一息。塩加減絶妙でこうした一品もしっかりおいしいのが嬉しいところ。

シメはインド家庭料理店で売っていたカレー。

今までが高知ならではの旨いものだらけだったので、食べる前の期待値はそこまで大きくなかったのですが、一口食べればこれが旨いのなんの!手作りのチーズが入ったカレーのスパイスが、生ものを多く食べた口に気合のような刺激とボリューム感をしっかりと渡してくれます。

この市場の料理は複数客向けでボリュームしっかり。一人で色々な料理を食べるのはなかなか難しいところでしたが、そこはお遍路さんから伝わる四国のいたわり精神。地元の方に温かく声をかけていただき、数多くの料理を口にすることができたことが、実は美味しさよりも一番うれしかったこと。こんな市場がある街に住んでみたいと思ったのでした。

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