弘前・そば処 津軽そばと大和屋のおにぎり(400+130円)

21/12/2007青森,東北,ひるたび・さんぽ

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弘前3日目の朝。
この日は、午前中に青森県庁と打ち合わせがあるため、弘前から移動。ただ、青森駅へとつながるJR奥羽本線は、本数がそれほど多くないため、一本乗り過ごすとあまりにもダメージが大きい。
ということで、ゆっくりと朝ごはんを食べることはできず、必然的に駅のお蕎麦屋さんへと向かうことになる。ところが、このお蕎麦屋さんが…すごい。
店頭や食券機のボタンに書かれていた文字は、あの「津軽そば」。ということで、食券を購入しておばちゃんに渡す。
ここは立ち食いではなく、店内の壁に沿ってテーブルと椅子が用意されている。地元のお客さんに並んで座り、3分ほど待っていたら「津軽そばの方ぁ~」といった感じで呼び出しを受ける。

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一口すすった食感は、まさに津軽そば唯一のもの。
生地を打ってそばがきにして、大豆粉や大豆汁をまぜて寝かせて、麺にしたものをまた寝かせて…と、津軽そばができるまでに費やされる時間は長く、その一本一本に個性を宿らせるため、多くのプロセスを要する。
そして、それによって生まれた食感に偽りはない。
ギリギリのところでそばという固体になっているものの、口に含んで舌を動かすだけでモゴモゴとほぐれるあの食感。ハリがないとダメという概念を壊してくれるあの食感。これが、駅で味わえるというのが凄い。
そば一本を残すことなく、おつゆまで飲み干す勢いで食べていると、今度はご飯ものが欲しくなったので、青森県のソウルフード的なおにぎり・大和屋のおにぎりの味噌焼味を購入。071218-03.jpg
県産米である「つがるロマン」のおにぎりの表面には、たっぷりと味噌が塗られ、表面がこんがりと焼かれている。
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これを頬張ると、中から出てきたのはごぼうと唐辛子が入った辛めの味噌。
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表面の芳ばしい香りと芳ばしい食感、そして中に入った味噌という、味噌二段活用+α的な味に、ゴボウのザクっとした食感が効いている。とはいえ、やはりつがるロマン自体が旨い米であることが一番のポイント。
時間がなくても、まっとうなそばとおにぎりを食べることができるのは、一日の活力を蓄える意味で非常に大きく、それが可能な環境が備わっていることが素敵だと思う。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu