B−1グランプリ2010in厚木〜二日目〜

会期二日目、
相模川沿いに吹く風は、ご当地グルメの香り。
前日の模様が、色々な媒体で広がったこともあり、
朝9時にこちらの方とこちらの方と、
本厚木駅で合流した時には、既に駅の改札前は人垣となっていた。
で、この日の最初は前日に何も食べられなかった、
第二会場に向かうことに。
ただ、やっぱり行列は絶えることなく生まれるものだった。
信号で区切られたひと固まりが、
まるで団体ツアーのお客さんのように動き、
相模川沿いにできていた食券販売窓口や、
出展ブースの列に吸収されていく。
それを癒してくれたのが、今回のグランプリで第4位に入った、
岡山県津山市の「津山ホルモンうどん」。
開始前の日差しを和らげてくれたのは、
名産のぶどうとペットボトルのお茶のサービス。
甘さに癒されつつ、
行列こそが、特産品の媒体になるということを感じた。
で、売り場が迫って来ました、ホルモンうどん。
特製のタレが鉄板の上で香ばしく焼かれ、
生まれる香りが鼻を刺激すると、
うだる暑さでへばりそうになる自分を
ファイトバックさせてくれる。
手に取った焼きそばは、もちろん熱々。
包装もいい感じ。
津山ホルモンうどんの特長は、
色々なホルモンが入っていること。
そのエキスが混在して、タレに染み込んでいるのだから、
旨くない理由なんてない。
で、ホルモンうどんを食べながら行列に加わっていたのが、
三重県四日市市「四日市とんてき」。
実は、5月に厚木で開催されたフードバトルin神奈川に、
ゲストとして出展されていたのがこれ。
こってりしたソース、
ジューシーな豚肉、
そして青森産のニンニクの食欲をそそる香り。
という、黄金の三角形で構成されていたので、
忘れようにも忘れられなかった。
ただ、今回は初のB−1グランプリ出展だったせいなのか、
絶頂の味を知っている身には、ちょっと消化不良なものだった。
とはいえ、明らかに現場で食べたいアイテムなので、
これは愛するドラゴンズの試合を見がてら、
四日市に足を伸ばすべきだと判断。
この二食を食べた後は、河原から野球場に移動。
早速、前日に写真だけ撮って食べられなかった
青森県黒石市「黒石つゆやきそば」を購入。
今回のグランプリでも、7位入賞を果たすなど、
味のポテンシャルと色々な方の評価が、
一致してきている感ありあり。
やっぱり、酸味の効いたソースが絡む焼きそばと
そばだしの不思議な融合は、病み付きになる。
猛暑の中を、河原からヨーカドー駐車場会場へ移動。
明らかに、昨日よりも人の数が多く、
「この暑さは放熱によるものか!?」
とすら思ってしまう。
そこで最初に食べたのが、
昨日に続いて「ひるぜん焼きそば」。
オペレーションを劇的に改善したらしく、
待ち行列の少なさも魅力的だったのだが、
それ以上に味が気に入ってしまったのだ。
ちょっと食べ進めた後の山椒が、
口の中にも及んでいた疲れを、
すっきりさせてくれる。
なお、上の蒜山高原サブレをいただいたのだが、
それもあってか、今回のグランプリでは、
堂々のシルバーグランプリ獲得!
個人的には、大会随一の味だったので、
この結果にも大納得。
そして、再び青森勢。
写真を撮っただけで食べてなかった、十和田バラ焼きへ。
なんというか、ここまでビール向けの味にされると、
ある意味たまらない(笑)。
牛肉のエキスがタマネギにとことん染み込んで、
それでもつゆだく状態という、いい意味でけしからん味。
ごはんとの相性は言うまでもなく、
大盛り指定ができればと後悔してしまった。
そんな十和田バラ焼きは、今年のグランプリで、
第8位に入賞。パフォーマンスも含めて、
来年どうなるか分からない団体だ。
そんな、B−1グランプリも今日で終了。
ブロンズグランプリを、八戸せんべい汁が受賞し、
シルバーグランプリを、ひるぜん焼きそばが受賞。
そして、ゴールドグランプリを受賞したのが、
山梨県甲府市の「鳥もつ煮」。
甲府市内のそば屋さんで定番の、
砂肝やハツ、レバーにキンカンがミックスされた、
酒好きにはたまらない一品。
この食文化を探し当て、可能性を信じてきた
甲府市役所の職員の熱意がもたらした優勝だと思う。
でも、B−1の本意は順位を競うものではなく、
壮大な村祭り。
共通の思いを持った団体が集まり、
その規模と熱意に引き寄せられるように、
数多くの方が足を運び、地域の食文化に触れることで、
現場で食べるというアクションが起こる。
そして、この大会が開催される地では、
地域に人が流れることで、
開催地魅力が、再確認されることになる。
厚木に通っていた3年間と違う人の流れを、
自分は忘れることはないと思う。