
毎年の参拝地がバラバラな初詣ジプシーの自分、今年はお香の煙で身を清めたいと思って足を運んだのは、巣鴨のとげぬき地蔵尊。

参拝前に訪れたのが本堂入口のすぐに店を構える喜福堂。創業1916年、看板に描かれた「あんぱんの」の文字が誇らしいです。

店頭のガラスケースには、ずらりと並んだあんぱんの数々、十勝、栗、北海道クリームチーズ…お腹が許せば全部買い占めたくなるほど、どれも輝いてます。

その中から選んだのは、北海道産の希少品種小豆の名を冠した「しゅまり」。北海道が堂々とプリントされた袋越しに手伝わるずっしり重量感。パンを取り出せば、

上に散りばめられていたのは、たっぷりの黒胡麻!

二つに割れば、微かな甘い香りと共に主役のお出まし。最近は激薄の皮に餡がたっぷりスタイルのあんぱんも多い中、パン生地とあんこのバランスが計算されてることをひと目で教えてくれます。
おもむろに頬張れば、心地よい皮の香りとふんわり生地に包まれたあんこの上品で優しい甘さ。黒胡麻のプチプチ音とコクがアクセントになっています。
餡にもパンにも優しさが詰まった食べ飽きないおいしさは、掛け値なしに「これのために巣鴨に住みたい!」と感じさせてくれます!

そんな喜福堂でこの時期に登場するのが、りんご飴。埼玉西武ライオンズの外崎選手の実家・外崎りんご園で採れたりんごが艶やかにコーティング。食べやすい一口サイズがカップにぎっしりなのがいいですね。

カリッ、シャリッと心地よい音に乗って広がる、爽やかな香りとしっかりした甘さ。なんとも心地いいんです。ちなみに、三が日は店頭でお汁粉と共に販売されていますが、それ以降は店内で食べられるそうです。
巣鴨はおばあちゃんの原宿と言いますが、いやいや、この原宿は全年代の心を優しく受け止めてくれます!
街を歩くおばあちゃんたちの笑顔で空気が柔らかく、道幅広くて歩きやすい。豆大福のお店や町喫茶も数多く立ち並ぶ。毎年の初詣はここにしたい!と心から思っちゃいました。