新宿三丁目・「鳥 田むら」支店 今週も、お疲れ様でした。
ビックロのオープン以来、
地下鉄からの流れに新たな導線が生まれた新宿三丁目。
一方、明治通りと御苑大通りとの間、
落語の殿堂・末広亭の界隈では、ビックロの袋こそ見かけるものの、
いつものように、落語と美味しさに触れた笑顔で包まれています。
そんな末広亭のほど近くに、
田むらという焼鳥やさんがあります。
最初は本店に足を運んだのですが生憎の満席。
お店を後にしようとすると、ご主人に
「じゃぁ、あっちが満席にならないうちに支店に案内しますよ!」
と、すごい勢いで誘導されて、
気が付けば支店二階の座敷席に座っていました。
お通しの鳥皮ポン酢合えと、
ちょっと大きめの生ビールからいただきます。
絶対に焼き鳥は盛り合わせで注文するのは、
前半と後半で3種類ずつ分かれて出てくるから。
色々頼んで一斉に並ぶ姿は壮観ですが、
美味しさを考えればこちらですよね。
プリッとジューシーなぼんじりが大好きです。
煮込み、ネギの盛られ方が立体的な器には、
臭みなく柔らかく煮込まれたモツと、
煮汁がたっぷり染みた豆腐。
手仕事の極みです、モツの煮込みは。
時間と手間をかけて上質の料理に仕上げていくプロセスは、
妥協のない気持ちがあってのこと。
すっきりした旨さが最後の煮汁一滴まで楽しめるこの一品、旨いです。
盛り合わせの後半3本、プルプルの生レバー、
骨についたお肉の繊維一本までジューシーな手羽先、
心地よい弾力と溢れる脂の皮焼き。
ブランド鶏うんぬんではなく、
重要なのは技法だと教えてくれます。
そして鳥雑炊。
ごはんに存分に染みた鳥エキスが、
卵でふわりと閉じ込められたクリーム色の至宝。
美味しさあまって、
スープのようにごくごくと飲んでしまいます。
混雑もあっての2時間制、だからちょっと早めに切り上げることに。
お店の外に出ても美味しい街の賑わいは変わることなく、
トリに向かって、より大きく街の中に響き渡っていました。