松陰神社前・珈琲家あのころ あのころブレンドとベイクドチーズケーキ。
自分の生活路線、西武池袋線と東急東横線は、
来年の3月から直通運転が始まります。
練馬から地下を潜って代官山や中目黒といったエリアを経て、
横浜方面に一本でアクセスできるのは、ありがたいことです。
ところで、あまたの東急線の中で、
一番好きなのは世田谷線。
ラッセル列車を思い出させる車両が街を縫って走る姿に、
ちょっとだけ弘南鉄道を重ねてみたり。
三軒茶屋を始発に数駅走れば松陰神社前。
駅を降りて商店街を歩けば、
煮干しラーメンの雄や可愛いラテアートのお店が
軒を連ねる商店街。
長さはさほど無いのですが、
必要なものが全て揃っているお店のラインナップは、
いつ訪れても飽きることがありません。
で、来た道を駅方向に戻って、
線路を挟んで反対の松陰神社側に
見つけた「珈琲家あのころ」。
豆の量り売りカウンターが出迎える店の奥には、
ピアノやギターが置かれた空間、
そこに数席のテーブルとカウンター。
少し歩いてちょうど珈琲気分だったところで、
店名を冠したあのころブレンドと、
ベイクドチーズケーキを注文しました。
シティローストで生まれた香りを、
少しずつ口の中で泳がせながら、
コクと酸味が舌にやさしく馴染みます。
そして、ベイクドチーズケーキ。
タルト生地のサクサク感に、チーズの酸味と甘味のバランス。
凝縮された濃厚な味は、コーヒーが持つ色々な顔を引き出してくれます。
気になった店名の由来を聞くタイミングはなかったのですが、
丁寧な焙煎で引き出された味に一点の抽象感はなく、
世田谷線のことを見たり聞いたりする度に、
この味を具象的に思い出すんだろうと思います。
あ、そういえばラッセル列車が走る弘南鉄道の車両は、
かつて東急線を走っていた旧車両。
東急と青森はちょっと縁深いのかもしれません。