丸の内界隈からちょっと足を伸ばして、
隣の神田駅界隈へ。
日常にハレの日的な空気が流れる丸の内に対して、
生活感のある飲食店が立ち並ぶガード下には、
肩に余計な力を入れなくていい感じの空気が流れています。
そんなエリアで発見したのが一軒のうどん屋さん。
店頭の食券機に近づいてみると、冷奴ぶっかけうどんの文字。
丁度、汗がじんわりと流れるような暖かさだったので、
無意識にボタンを押してました。
ねぎ、かつおぶし、揚げ玉、わかめ。
そこにどーんと冷奴。
薬味がシンプルだから、
うどんと豆腐の姿に惚れ惚れします。
うどんが唇に触れれば、
磨き抜いた金属のように滑らかな口当たり、
歯を当てれば押し返さんとする強い弾力、
そしてモチモチとした噛み心地がシンクロします。
そこに、うどんと真逆の食感。
冷奴があるからこそ、うどんの逞しさが際立ちます。
これに絡むおつゆは、
昆布にいりこ、かつお節に宗田節の旨みがしっかり。
冷たいうどんのおつゆは、
どちらかといえばタレ感が強いものですが、
これは、かえしとのバランスが飲めるし絡むしの丁度いい塩梅です。
お隣の男性客が食べていた、
熱々の鳥もやしうどんが気になったところですが、
それ以上にうどんと真剣に向きあっているオーラが、
ヒシヒシと伝わってきます。
きっと、この空気こそが、
神田のランチタイムの空気なんでしょうね。
神田・まるしん 冷奴ぶっかけうどん(650円)
