銀座・三州屋 カキフライ定食(1,300円)

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10月の声を聞けば、身体は牡蠣を欲します。
いつもなら、暦が変わると共に三州屋に足を運び、
揚げたてカキフライの一口目で、シーズンの訪れを喜ぶものです。
ところが、東北の産地では猛暑の影響が直撃し、
宮城では産卵が遅れたことで、市場での出荷解禁日が15日となり、
特に松島の牡蠣はその7割が死滅してしまいました。
また、岩手産の牡蠣も数が少なく10月の初セリでは、
大船渡産のむき身1キロあたり価格が、過去最高値をつけました。
2年続けての辛い環境の中、牡蠣の季節は始まりました。
そして、岩手県産の牡蠣を使う三州屋も
カキフライのスタート時期は少し遅れ、
この日が自分の牡蠣初めでした。
10月はまだ走りの時期なので、牡蠣は全体に小振り目。
それもあってか、ものによっては二個揚げだったりします。
ですが、抜群の揚げ加減で引き出された美味しさは
今シーズンも変わりません。
若い牡蠣が持つ勢いに溢れた香りと瑞々しさに溢れ、
まるで環境に立ち向かう心を象徴しているかのようです。
今年の価格も去年と同じく1,300円。
様々な環境を考えると、この値段でこの味に出会えるのは幸せなこと。
牡蠣の美味しさはこれからが本番。
今シーズンも一粒一粒を大切に味わって
食べ支えたいものです。

【この記事を書いた人】

合同会社ソトヅケ代表社員/Local-Fooddesign代表

企業とお店の外付け商品開発・広報部として、国・地方自治体時代の経験とマーケティングの組み合わせで、作る×伝えるでお客さんとの繋がりを丁寧にサポート。

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