青森県青森市 たちよりSee-Bar 海側、路地裏、一軒のバー。
自分にとって青森の生活を経て変わったのが、
多少、飲めるようになったこと。
お酒が美味しいということもありながら、
お酒を通じて色々なことが見える土地だから。
ということもある。
で、そうなるとおつまみが美味しくて、
飲みやすく美味しいお酒がたくさん置いてあるお店を、
知りたくなってしまう。
そんなところで、
相方に連れて行ってもらったのが、このお店。
初めて一人で行くには、
目立つ看板がかかっている訳じゃないので、
ちょっとたどり着けないかもしれない場所にあるお店。
(青森ではありながら…)みかん酒と共に、
お店を切り盛りするマスターお手製、
漬物の盛り合わせをつまむ。
インカのめざめを、チーズと一緒に焼いたもの。
濃いじゃがいもと、ふわっと軽いながらも、
塩の効いたチーズの組み合わせは、やっぱり鉄板。
野菜の出汁で作った豚汁。
驚くほどに、野菜のやさしさが全部染み出しているので、
豚汁だという意識はなく、根菜類のいいとこを身体が吸収する感じ。
そして、豆腐のグラタン。
注文してオーブンで焼けるまでの時間は、
ちびちびとお酒を口にして、
焼きたてを食べるときには、
はふはふと。
オーブンものだったら、
焼きカレーもいい。
上あごが火傷しても仕方ない。
熱々だからこそのスパイシーな刺激。
食後のデザートはプリン。
卵は長谷川牧場のものを使っている。
家庭で親が子供に作るプリンのように、
やさしい甘さ。
あるいは、バナナにマスカルポーネを大胆にかぶせたもの。
シンプルだから癖になる。
すべての料理に通じるのが「いたわり」。
食材を大事にして、空気を大事にして、
包み込むように、大切な人に手渡す感覚。
お店一杯にそれが広がっているから、
ここには長居してしまう。