南千住・自家焙煎珈琲屋バッハ アイスコーヒーとババのトマトソース添え。
自分のお気に入りな青森の喫茶店、
Cafe des Gitanesの珈琲が、10月から東京駅のエキュートで、
3ヶ月間提供されることになった。
折しも、東北新幹線が全線開業するのは、
12月4日。エキュートでジターヌの青森ブレンドを買って、
新幹線に乗り込むことができるかもと思うと、
今から楽しみで仕方がない。
で、このお店の焙煎士さんが修行したのが、
南千住にあるバッハ珈琲店。
前から来てみたいお店だったものの、
なかなか足が向くタイミングが合わずだった。
そんなお店に入ってみて驚いたのが、
老若男女問わず、思い思いに珈琲を飲んでいる姿を見たとき。
知っている食べ物屋さんから聞かされたお店のイメージが
非常に虎の穴的なものだったので、
会話もままならぬお店だと思い込んでいたのだ。
近所に住んでるとおぼしき方も、
お店が掲載された雑誌を広げつつカップを持つ若い子も、
普段使いな感じで重厚な椅子にくつろいでいた。
で、注文する珈琲に迷ってしまう。
豆と味との関係が、分かりやすく書かれているものの、
逆にだからこそどれも口にしたくなってしまう。
となると決まらない。ということで、注文したのはアイスコーヒー。
まったく雑味がなく、
冷たさという鋭さを経て、膨らむ香り膨らむ味。
想像以上でイメージ以上。
一気に飲み干してしまいたくなる衝動と、
少しずつ味わって飲もうとする理性が鬩ぎあう。
そして、サイドで注文したババのトマトソース添えが大傑作。
とんでもなく甘さが凝縮されたトマトソースを、
ババロアに注ぎ、しみ込んだところで一口。
とんでもなく旨いものを食べると、
何も言えなくなって、笑うしかなくなるのだが、
そんな状態になってしまった。
甘みが凝縮されたソースの強い味と、
生地にしみ込んだほのかで軽い甘みとの組み合わせは、
初めてのもの。
クリームを絡めておもむろにほおばって、
ジュワッとあふれる幸せを何回も繰り返す。
とにかく、美味しさにやられてしまった。
余韻に浸りながらお店を出て、
南千住の界隈をちょっと歩くと、
とにかく楽しい。
美味しさに包まれる日常がすぐそこにある喜びを、
体感させてくれるこのお店、やっぱりすごいとしか言えない。