東京も北風とビル風のブレンドで、肌寒さを覚える季節になったものです。
となると、新陳代謝を活発にしてくれる辛い料理が恋しくなるものです。
そんなある日、以前に麻婆豆腐を食べたこのお店を思い出し、
麻辣担々麺セットを注文しました。
オレンジのグラデーションに染まったスープの海、
その真ん中には、炒め挽肉と細かく砕かれた胡桃がたっぷりと。
あとは器の底からかき混ぜて、麺と絡めて啜るだけ。
唐辛子の刺激とゴマのコク、そして肉の旨味。
スープに入る刻み野菜の甘みで増幅された辛さと旨みの複合体が、
やや太でハリのある麺に乗って口の中に。
少しずつ姿を現す華椒の刺激に快感を覚えつつ、一口また一口。
時に滴る汗を拭いながら麺を啜るうちに、
いつの間にかスープを残すだけとなりました。
当然、「スープがもったいないなぁ…」と思ってしまうものです。
ということで、
ごはんをもらって、蓮華で茶碗に少しずつ注いでスープライスに。
一口食べたら、今度は器に残ったスープを一口。
旨い担々麺の店は、麺を食べ終えた後にスープライスを食べつつ、
余ったスープを味噌汁代わりに飲みたくなる店に違いない。
と、強く感じたのです。
食後の杏仁豆腐で辛さを和らげつつ、
唇に華椒の余韻を残してお店を後にすると、身体は上着いらずの状態に。
とはいえ代謝が活発になりすぎて、汗で風邪をひいたら元も子もありませんが…