吉祥寺・にほん酒や 青森のシャモロックと、青森のシャモロックと青森の・・・
数年前、料理教室に通っていた時には、
月に1回は最低足を運んでいたのが吉祥寺。
それから数年間は久しく足を運んでなかったのだが、
ツイッター経由で知り合ったこちらの方から「青森絡みの店がある」
ということでお誘いを受けたのがこのお店。
話に聞いていたとおり、
メニューの軸は青森もの。
それだけでうれしくなる。
ということで、つぶ貝の刺し身と、
シャモロック料理をいくつか注文して、
テーブルを埋め尽くすことに。
シャモロックのたたきは塩やポン酢、
あるいは澄んだ色をしたごま油で。
内蔵3種盛りの刺し身は、
最初はレバ刺し目的で注文したはずなのに、
出てきた瞬間の色鮮やかな姿に、
どれもが主役になってしまった。
野菜のグリルを頼んでもシャモロックが絡み、
ピザを頼んでもシャモロック。
片っ端からシャモロックつながりメニューを注文しても、
外れの料理なんて皆無、
食材の質がいいから飽きも来ない。
デザートは、日本酒の酒粕が入ったバニラアイス。
ほろ酔いになる香りとバニラの甘さがクロスオーバーする。
ということで、
最初にこんなにも素敵な印象を受けてしまったのだから、
ひと月半後に早速再訪することに。
店前の通りを眺めつつ、
会話と料理を楽しむのがテーブル席なら、
カウンター席はメニューをカスタマイズしながら、
お皿やお酒のグラスが所狭しと置かれていく眺めが、
妙に居心地のいい席。
前回にもスタメンに名を連ねていたメニューがあれば、
初めましてのメニューもある。
お通しは、シャモロックのスモークとかぼちゃのマリネ。
かぼちゃのシャキッとした食感と、スモークの香りそして旨み。
で、この日は赤崎の牡蠣が入荷していたので、
生でちゅるり、
焼でちゅるり。
生だと弾力を楽しんで、
焼だと凝縮されたエキスを楽しむといった具合。
個人的には…焼ですな。
そして、定番となったシャモロックの叩きも注文。
青森特産「毛豆」と静岡の桜エビを合わせたオムレツ。
ふわふわとろりとした玉子と、
毛豆の歯触り、そして桜エビの旨み。
この相性に逆らう理由なし。
締めは、ホッケの糠漬けを使ったお茶漬け。
この香りが自分に懐かしく、
一口食べると、涙がちょっと出てきてしまう味。
2年しか住んでないのに懐かしさしか感じないのは、
きっと遺伝子を揺さぶられたんだと思いたい。いや、違いない。
このお店を経営されているのは、アップルサイダーの産地でもある、
青森県旧浪岡町出身の方。
だから、青森を応援する意味でも
たっぷりと青森の食材を使用しているが、
岩手の赤崎の牡蠣だって神奈川の魚だってメニューに並ぶ。
青森がどうのという以前に、
単純に足を運んでもらい、
日本酒と肴のマリアージュを堪能する。
で、お店を出た後に一番最初に思い浮かぶのが、
シャモロックと日本酒の相性。
そんな感じになるのが一番いいよなぁ…
と、思わずにいられないお店。
とはいえ、青森うんぬんを別にして、
単純にいいお店です。
でも、そんなお店のご主人に伺ったのが
「実は、吉祥寺には青森なお店が多い」
という話。
これは…巡らないと。