弘前・弘前さくらまつり ~日本一の異名は伊達じゃない!こんなにスケールが大きくて、こんなに「来てよかった」と思えるなんて… その3~
桜のトンネルの入口程近くにあるのは、西濠に架かる春陽橋。
弘前公園を、いや弘前を象徴する景色として、ポスターや出版物、あるいはテレビでおなじみの眺めは、ここから撮影されたものだ。
なので、橋の上ではベストポジションに三脚を置いて、アングルの微調整に余念のないカメラマンや、何もせずに、西濠の流れと桜が織り成す絶景を楽しんでいるカップルの姿。
十人十色の楽しみ方で、薄いピンク色と日暮れつつある空の色を満喫している。
自分もこの時ばかりはファインダー越しの眺めではなく、その瞬間が生み出す全てを楽しんでいた。
橋を後にして、桜のトンネルを一歩一歩進むと、ライトアップされたソメイヨシノと空の色との濃淡。そこに差し込まれた光が映す姿に感嘆してしまう。
長く艶やかな桜のトンネルは、時計を忘れさせてくれるほどに、魅力に満ちたものだった。そんなトンネルを抜け、一旦普通の道路に出て、弘前工業高校のすぐ横にある入口から、再び公園へ戻る。そこにあったのが、
三の丸で見かけた、弘前アイス組合のリヤカー。ということで、リンゴシャーベットを一つ。シャクシャクと軽い口当たりから、リンゴのすっきりした味わいが。
藍色の空、そして桜。ライトアップで照らすものが桜だけではなく人の影となった時間帯、もうすぐ弘前城が見えてくる。そんな本丸の一つ前、二の丸にさしかかったときに目に入ったのは、あまりにも見事な枝垂桜。
実は、この日一番衝撃的だったのは、妖しくて今にも引力を放って吸い込んでしまいそうな空の色と、この桜だった。
そして、ようやく弘前城へ到着。ただ、さすがにメインとなるスポットだけに、人波が凄い。ということで、180度後ろに向いて本丸を囲むお堀に、カメラを向けることに。
空は漆黒へと色を変え、ライトアップによって魅せる顔は、ピンク色の光と影のシンプルなものになっていた。
最高の桜に包まれた約3時間は、一生忘れられない宝物になった。
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