【baton/青森県弘前市】岩木山のような佇まいのナポリタン

【ライタープロフィール】
坂本貴秀(takapu)

元国家公務員のフォトライターが、2004年から日本全国のおいしいものを撮り綴ってきた「ひるどき日本ランチ日記」を再構築。
街の食堂からパン屋さんまで、「これを食べたいから、ここに住みたい!」と強く惹かれた、日本全国のおいしいお店をご紹介します。
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街を歩けば名建築に当たる。
そんな建築の街・弘前ですが、
特に国会図書館や新宿の紀伊國屋書店の設計を手がけた前川國男の作品は、
弘前藩士であった母親の影響もあって数多く、
現在も木村産業研究所や弘前市役所といったものが残されています。
その一つが、市の景観重要建造物としても登録されている弘前市民会館。
今年、ここのレストランがモデルチェンジしたということで、足を運んでみました。
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吹き抜けの入口ホールから二階に上がると、
まるで星空のような照明に照らされたスペース、
batonに辿り着きます。
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雲のような大きなライトが照らす下には、
りんごの形をしたペッパーミル。
子供の頃に遊んだ隠し絵のように、
街のシンボルがちょっとした所に潜んでると楽しいものです。
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奈良美智の絵画が見つめるテーブル席に座って、
メニューを開くと豊富なラインナップ。
公的食堂にありがちな「何故、ここでラーメン?」的なミスマッチアイテムはなく、
運営をしている土手町のコーヒーショップ “tea&co”のセンスと、
建物の雰囲気とが調和しています。
で、となると迷うものです。
ドリンクはアイスコーヒーにしたのですが、悩みどころはフードメニュー。
お米かパスタ、それが問題です。
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でも、この文字に惹かれてナポリタンをオーダーしました。
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白いオーバルプレートの上に山脈型に盛られたナポリタンの姿は、
裾野から空に向かう岩木山を彷彿とさせます。
早速、フォークで巻き取って一口、
懐かし系ではなく近代的な味。
しっとりと麺に絡むソースの酸味と甘み、
そして、挽き肉のコクや野菜の食感が、
美味しさを築き上げています。
弘前公園でナポリタンと言えば、あの名店が思い出されます。
もう、あの味とは記憶でしか出会うことはできませんが、
ようやく弘前公園に赤いスパゲティが戻ってきました。
やっぱり、ここにはナポリタンが似合います。

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