人形町・喫茶去快生軒 ブレンドコーヒー

【ライタープロフィール】
takapu

2004年から日本全国のおいしいものを撮り綴ってきた「ひるどき日本ランチ日記」を再構築。
街の食堂からパン屋さんまで、日本全国の「これを食べたいから、ここに住みたい!」と強く惹かれたお店を、元国家公務員のフォトライターがご紹介します。
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行列を経てたい焼きを食べたその足は、少し立ち疲れたこともあって、椅子と暖を求めていました。

そんな気分で向かった先は一軒の喫茶店。レトロなフォントで描かれた人形町、喫茶去、快生軒、そして創業大正八年の文字。少しずつ離れて描かれている姿は、どことなく麻雀の面子のように見えたりもします。

ドアを開ければ、色々な形で配置された赤いソファーとテーブル席。いわゆる高級店の気高さとは違った形でゴージャスな雰囲気を感じるのは、モダンな内装と日々が培ってきた風格によるものなんでしょう。

メニューを見れば、真っ先に飛び込んできたのはブレンドコーヒーの文字。そうなんです、こういうのを飲みたかったんです。

喫茶去快生軒-02
酸味とコクが共にしっかり目に出た一杯は、いかにも昔から愛されてきたブレンドの味。時間に急かされることなくゆっくりと寛げる環境の中で、最後まで同じトーンで飲みごたえがあると嬉しいものです。

ところで、店名の前にある「喫茶去」という言葉は、禅語で「お茶でもどうぞ」という意味なんだそうです。

作家の向田邦子が常連だったというこのお店、多くの作品を生み出し続けた心と身体も、そんな包み込むような気持ちで癒されたんでしょうね。