大阪・本とん平 王道たるもの。

16/06/2013大阪,鉄板/粉もん料理,ひるたび・さんぽ

本とん平-01
梅雨時に旅に出る時は、
雨空とのにらめっこがつきものですが、
空の旅にはそんな心配無用です。
初めてのスターフライヤー。
青空と灰色の雲との間を縫いながら、
革張りのシートとタリーズのホットコーヒー、
そして特製のチョコレートをお供に。
これが機内で販売されていたら、
職場方面のお土産にもいいんでしょうね。
かさばらないサイズは旅のお土産にピッタリですし。
本とん平-01
初めて降り立った関空のターミナルビル。
滑走路に降りてターミナルビルまでの間、
窓越しにピーチや色々な国のエアラインの姿を見ると、
羽田と違って彩り豊かだなぁと思うものです。
窓の外に広がる景色も含めて、
新幹線で向かう大阪とは別の顔が出迎えてくれます。
本とん平-01
特急はるかの時間には合わなかったのですが、
JRの関空快速に初めての乗車。
東の山手線に対する西の大阪環状線。
大阪駅までに流れる車窓には、日常的な大阪が映り、
時にあべのハルカスや大阪ドームのようなシンボルが入ると、
ちょっと得した気分になります。
本とん平-01
ホテルに荷物を置くとやっぱりコナモンモードになります。
ということで、向かった先は本とん平。
とん平焼きの元祖たるお店で、
西の身体にしておきたかったんです。
この感覚は、青森に着いたら一刻も早く煮干しラーメンが食べたくなるのと、
ちょっと似てるかもしれません。


本とん平-01
ちょっと三角形のカウンター席に座り、
数年前と変わらずおかみさんが焼いてくれたとん平焼き。
本とん平-01
メリケン粉ととろろをブレンドした生地と
薄く焼かれた卵焼きで豚肉をサンド。
あとは秘伝の甘辛ソースを塗れば出来上がり。
鉄板に触れた瞬間に広がる凝縮されたソースの香りが、食欲スイッチをオンにして、
一口頬張るごとに豚の弾力とソースの香りに包まれた生地の旨味を堪能。
世界に一つしかない本当の意味で伝承された味を、
少しほろ酔い気分で堪能です。
本とん平-01
ビールの勢いも手伝って、牛すじこんにゃくのお好み焼きも注文。
本とん平-01
しっかり味が染み込んだ弾力の塊をヘラで口に運べば、
ソースと醤油の融合で生まれる香りが、たまらなく心に沁みて、
縁もユカリもないはずの地なのに、おかえりの声が聞こえてくる錯覚。
旅先で一番触れたいのはこれなんです。
旅の記憶と味の記憶は、香りで繋がっている。
これからも、自分と大阪との関係は、そうありたいものです。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu