弘前さくらまつりで食べる、「三忠食堂」の津軽そばと焼き鳥、そしておでん。
昼間の弘前に車で行くと、必ずといっていいほどこのお店の前を通りかかる。
「津軽そばあります」という手書きの貼り紙があればこれを食べ、津軽そばがなくてもダシが効いた中華そばやカレーライスを食べる。まるで自宅にいるような感覚で普通に食べて、まるで実家にいるような居心地で食後の満腹感を楽しむ。
そんなお店のもう一つの顔は、弘前さくらまつりの一番人気店。
小説「津軽百年食堂」の影響もあって、日によっては津軽そばが売り切れることもあるという話を聞いていたが、津軽そばがなくても中華そばを食べればいいのだと自分に命じてお店に入る。でも、入り口の食券売り場に津軽そばの文字を無事に発見したので、こっちを注文。おまつりの時にしか食べられない焼き鳥やおでんと共に。
やっぱりこの場所で食べる味は少し違う。本店よりも更に多くの人が、満面の笑みを浮かべながら食べている姿を見ながら食べる場は、幸福な空気に包まれるからだ。
焼き干しでダシを引いたアツアツの津軽そばをすすりながら、大きなツブ貝のおでんや焼き鳥を頬張る。まだ、少し肌寒い弘前の夜。身体を温めるには最高の組み合わせ。
食後には、西濠に足を伸ばし桜のトンネルを眺める。ポカポカの心と身体で見るとやっぱり違う。
今年もさくらまつりは無事に終了した。来年の春、食堂や公園が賑わいに包まれるのが待ちきれない。
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