青森県黒石市・やきそばサミットin黒石2009

13/09/2009青森,東北,ひるたび・さんぽ

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ご当地グルメの日本一を決めるB-1グランプリまで、あと7日。そんな中、「やきそばのまち黒石会」を中心に、東北にある4大やきそばが集結したイベント。それが、やきそばサミットin黒石2009。
その初日、自分は福島県浪江町のやきそばの列に加わっていたが、隣の宮城県石巻市のやきそばの列に並ぶ人は一点に視線を送っていた。
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「浪江焼麺太国(やきそばたいこく)」の太王(だいおう)、アイアン麺貞だ。頭には浪江やきそばの帽子をかぶり、宝剣おてもとから抜き出す割り箸の刀を武器に、全国制覇をもくろんでいる。繰り返すと、頭の上はスパゲティじゃない、やきそばだ。
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今年のB-1では3日目に開催されるエキシビジョンのみの参戦となる。ただ、この太王に会うためだけに3日目のエキシビジョンに行く価値ありだ。
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そんな浪江のやきそばは、腹持ちをよくするために作られたという極太の麺と、濃厚なソース。ここにもやしと豚肉が組み合わさり、一味唐辛子をふりかけるのがポイント。
まるで、うどんのようなモチモチとした麺の中心まで、しっかりとソースが絡んでおり、もやしの瑞々しさと肉のエキス、そして一味の刺激が、ソース一辺倒の味にせずにしっかりと足し算している。
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次に食べたのは、石巻やきそば。その特長は二度蒸しした蒸し麺を使っており、その麺の色が茶色く、しかも、麺を焼く最後にだし汁を加えて蒸し焼きにすること。そして、ソースは後がけ。説明したい要素がたっぷり詰まったすごい一品。しかも、ここに目玉焼きまで乗ってしまう。
一言で言うと、上品で食べていて飽きが来ない味。薄味の出し汁が染みた麺だけでも、十二分に旨いのに、ここにソースをかけることで、麺に味濃く馴染みすぎるのではなく、出汁の味とソースのフレッシュな味が融合する。
考えてみると、黒石つゆやきそばも「出汁+ソース」になっているが、この「出汁+ソース」は、かなり面白い。
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次に、黒石やきそばの新作を食べることに。
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まずは、カレー味の黒石やきそば。既に、数店舗では提供されているようだが、今回食べたのはチーズ+カレーの一品。
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平太麺にスパイシーな刺激が絡むと、勢いでずずずっとすすってしまう。チーズのコクも合わない理由なし。
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そして、南部を代表する郷土料理・せんべい汁と、黒石つゆ焼きそばがコラボした一品。せんべいのモチモチアルデンテな食感と。麺のムチムチな食感の組み合わせ。時代の壁も歴史の壁も取り払って、よくぞ生まれた!と拍手したい一品だ。
やっぱり、食べ比べイベントは楽しくて、美味しい。今となっては当たり前のように開催されるイベントだが、このイベントスキームがあるのとないのとでは大違い。きっと、来年のサミットはもっと面白くなってくれるはずだ。
ちなみに、今年のB-1開催地である秋田県横手市が出店したやきそばは、来週の現場で食べることにした。どのご当地グルメも同じだが、現地で食べる味はきっと格別に違いない。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu