青森県青森市浪岡 王余魚沢倶楽部の森 2つのツリーハウス
王余魚沢倶楽部のカフェで、
涼やかな風に当たりながらカレーを食べた後、
青森空港の裏通りをちょっと車で走ると、
「グリーンパークなみおか」という自然公園がある。
橋の横にあった看板を見る限り、
個人所有の土地を県が公園として借りているものらしいが、
それにしても広大な敷地のようだ。
周りの環境に似合いそうなのは、木製の吊り橋だが、
ここは雪国・青森県。
頑丈な橋だからこそ安心できる。
そんな赤い橋を渡ってみると、
大量のウッドチップが敷かれた道ができていて、
その先には一つのツリーハウスの姿が。
杉でできたツリーハウスの立派な佇まい。
そして、建物の真ん中に刺さる立派な木の根っこに、
視線を向けざるを得ない。
一歩一歩、杉の木でできた階段を昇る。
丸太が組まれた階段を、
ちょっとドキドキしながら先に進むこの瞬間は、
木登りが苦手だった自分にとっては夢のような時間。
扉を開けて小屋に入り、更に小さい扉を開いた先には、
小さなテラスがあり、360度に広がる緑のパノラマを独り占めできる。
眼下に流れる浪岡川を見下ろす場所で、
時間を忘れて川の流れをずっと見ていれば、
余計なことを考えない贅沢な時間となる。
そして、外から見た木の根っこの正体は、
腰掛けることができる椅子だった。
ツリーハウスから地上に降りて、
川に添って上流方面に歩くと、
もう一つのツリーハウスが目の前に。
一歩一歩上るときの足元に感じる、
独特の木の弾力がたまらなく楽しい。
こちらも、小屋の中からは川が臨める。
テラスがない分だけ、こちらのツリーハウスのほうが、
まるで秘密基地に来たような気分になれる、
ハウスの目の前には、山から流れる湧き水が。
柄杓にためて手を洗うと、
その冷たさに気持ちがシャキっとする。
飲用も可能なようなので、
次に来るときには空の水筒を持ってくることにしよう。
自然と舞台装置、美味しいもの。
全てが気持ちで結ばれている。
地域を元気にするっていうことは、
無機質な箱物じゃなくて、人の居場所を作ることなんだと、
この地が教えてくれている。