愛知県名古屋市・住よし かき揚げ入りきしめん

【ライタープロフィール】
takapu

2004年から日本全国のおいしいものを撮り綴ってきた「ひるどき日本ランチ日記」を再構築。
街の食堂からパン屋さんまで、日本全国の「これを食べたいから、ここに住みたい!」と強く惹かれたお店を、元国家公務員のフォトライターがご紹介します。
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住よし-01
ぴよりんと奇跡の遭遇をした後、
東京行きの新幹線の出発まで約20分。
となれば、新幹線ホームを大阪方面に早足で歩き、
住よしに立ち寄らない理由はありません。
食券機に並ぶ無数のボタン、新メニューの写真。
時間がない中で悩みつつ、かき揚げ入りきしめんの位置で
指が止まりました。
空っぽの丼の中に、慣れた手つきで麺が入り、
おつゆが注がれ、かき揚げとかつおぶしが盛られる一連の所作。
職人芸にもかかわらず、微塵も無駄なプライドを感じさせないところに、
きしめんの神を見るようです。


住よし-02
おつゆを飲めば香り豊かで足腰のしっかりした鰹出汁。
きしめんを啜れば、舌に触れる度にゴールテープを切るような
心地よさが駆け抜け、
かき揚げを頬張れば、サクサクとグシュグシュの同居に
嬉しさが止まりません。
その時、出発まで約10分。でも、じっくり食べたい。
タイムリミットのジレンマと背中合わせだからこそ、
出汁の香りとの別れが近づいているから、
その一杯をしっかりと味わいたい。
冷めることのない、伊勢と名古屋の思い出。
また、間延びする前に来なければと、
最後の一滴を飲み干した瞬間に決めたのです。