青森県青森市・さかもと 手打ち中華、味噌ラーメン、そしてあずきクリーム。
今年の青森は雪深く、
青森市内の至るところに、雪の壁が姿を現しました。
そんな雪の壁に隠れていたのが、
甘いものと軽食のお店「さかもと」。
入口の看板に書かれてた文字は、
ラーメンにカレーライス、そしてソフトクリーム。
なるほど、まさに軽食…いや、ラーメンが軽食かどうかはあれですが(笑)。
厨房と客席を仕切るカウンターの上には、
カラフルながら、凛々しい文字で書かれたメニュー札。
伺ったところ、この札を描かれたのは、
ねぶた絵師の千葉作龍さんなんだそうです。
そんなメニューを右から左まで眺めて、
注文したのは、手打ち中華と味噌ラーメン。
食欲を呼び起こす味噌ラーメンの香り、
少し甘めのスープが、身体の芯を温めてくれます。
そして、手打ち中華。
昆布や干しものを出汁に使った昔ながらの味。
作り方そのものも、昔のままなんだそうですが、
今みたいに厚化粧のラーメンが主流になっている時代だからこそ、
繊細な味が今も変わらず作られていることに尊敬です。
で、そんなシンプルな味だからこそ、
ずずずと一気にすすってしまい、
おつゆもほぼ完飲してしまう勢いです。
でも、お腹にはまだ余裕あり。
ということで、甘味としてあずきクリームを注文してみました。
バニラアイスにあずき、という潔さ。
甘さが強すぎることなく、
ホクホクの食感がしっかり残る小豆、
これも、昔のままなんだろうなぁという感じのやさしさ。
クリームが融けてあずきを覆うと、
究極の「これでいい」な味になります。
食後、お店を出ようとした時に目に入ったのが
昔から変わらない姿であろうガラスケース。
きっと、雪の日も晴れの日もお客さんを、
温かく見守ってきたに違いないはず。
そんな日常の積み重ねが見える姿で残っているからこそ、
青森の食堂は素敵なんだと思うのです。