2011_冬の青森・北の三都物語 その1

28/02/2011青森,東北

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青森に2年間住んでいた自分にとって、
今の居住地から青森に行くということは、
何かしらの仕事絡みだったり、
カミさんの実家への帰省だったりするので、
いわゆる「旅行」で青森に行くことからは、
久しく遠ざかっていた。
で、せっかく東北新幹線が全線開業したのだから、
ある意味で目的のない旅をしようと思い、
弘前→青森→八戸という、
前からあればいいなぁと思っていた、
青森版・北の三都物語を実践することにした。
ということで、東京駅から3時間20分。
最短ダイヤで北上する東北新幹線で新青森駅に到着。
3連休ということもあって、車両から降りるお客さんの数は多く、
エスカレーターにたどり着くまでに、ちょっと時間がかかってしまった。


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エスカレーター渋滞でちょっと疲れてしまった
自分のテンションを高めてくれたのは、
津軽三味線の音色。
駅構内に響く度に心を揺さぶってくれる。
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新幹線ホームからコンコースを経由して、
弘前行きの奥羽本線に乗り換えるには、
一度改札を出なければならないのだが、
ここで特急の指定席を買おうとすると、
自販機ではなく有人券売窓口のお世話になる。
ただ、1人しかいないので、
乗り換えの時間が20分程度あるとはいえ、
油断しているとあっという間に出発時間となる。
ホームにおりると、自由席の乗り口には、
既に行列が。結局、満席。
ドア付近に立っての弘前への旅路。
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曇りガラス越しの奥に映る景色は、一面の雪景色。
秋には赤い実がたわわに実るりんごの木も、
今は白い雪で覆われている。
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弘前駅に到着すると、改札の先には「津軽弁」売場。
これだけは、自分も携わっているのでちょっと気になってしまうが、
滞在時間や食べるタイミングを考えた末、今回は手ぶらで売り場を後にする。
久しぶりに、土手町の100円循環バスに乗り、
向かった先は、雪灯籠祭りが開催されている弘前公園。
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春には、ピンク色の桜で染まるお堀も、この時期は白一色。
凍えるお堀が溶けるに連れて、春満開が近づいてくる。
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会場でお出迎えしてくれるのは、
すっかり定着した「たか丸くん」。
このキャラクターの前にデビューした、
「為信くん」はいずこへ…
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雪を踏みしめ、時に滑りながらも先に進み、
内堀の主である白鳥の姿を拝みながら、天守へ。
夜であれば、ライトアップされた灯籠との競演だったのだが、
今回はあいにくの時間切れ。公園を後にすることに。
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向かった先は、久しぶりの「しまや」。
雪が似合うたたずまい、
やっぱり、どんな形であれここに来ないと、
自分にとっての弘前は終わらない。
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カウンターのちょっと背が高いイスに座りながら、
ホーローのバットに盛られた料理を見るだけで幸せになれる。
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もやし炒めや身欠きにしんと共に熱燗をちびちびと。
青森で生活しているうちに、
少しだけお酒が飲めるのようになったのも、
このお店のおかげ。
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そして、日本海側で採れる海藻「つのまた」を使ったおみそ汁。
不思議なコリコリ感が楽しい一方で、実はこの海藻が入った汁を冷やすと、
翌朝はすごいことになるらしい。
うん、やっぱり弘前はおもしろい。
三都物語は始まったばかりだ。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu