銀座・レストラン早川 オムライス(800円)
銀座、午前11:30。
ナイルレストランの店頭に連なっていた行列が、ドアの奥に吸い込まれ始めるのと同じタイミングで、レストラン早川のショーケースに掛けられたカバーが外され、ガラス戸が開きます。
2人がけ、4人がけ、6人がけ。3種類のテーブルが4人ぐらいのお客さんによって贅沢な埋まり方をする一回転目。メニューの中からオムライスを選んで、厨房から聞こえる調理音をBGMにしばし待つことに。
オムライスと耳にすれば、40台近くの世代なら誰もが頭に思い浮かべる流線型のフォルム。
窓から差し込む光を浴びて輝く薄焼き卵が包みこむのは、赤ハムと玉ねぎたっぷりのケチャップライス。
中盤ぐらいまで食べればジワリジワリとお腹が膨らんで、最後の一口を終えてオレンジを頬張りながら「やっぱりこれでよかった」と振り返ります。
豊富なメニューに目移りしつつ、これを選んだ自分をほんの少しだけ褒め称えたくなるのは、この満足感が好きだからなんでしょう。