ある日、池袋西口から要町の駅方面に向かう道すがら、大きな木看板に「四国名産 讃岐うどん」の文字を見つけました。
そのお店に惹かれたのには色々な理由が。池袋で唯一本場の味という触れ込みだったり、
店頭のメニューに書かれた値段だったり、あるいは立教大学の学生さんは50円引き。という気っ風の良さもあるのですが、
かなり大きかったのは、看板猫が可愛かったから。猫舌が喜ぶうどんなんて旨いに決まってます。ビバ猫イラスト。
ドアの先にはカウンター席と小さなテーブル席一組があり、レジで注文しながらトッピングの天ぷらやおむすびを選ぶ。そんな流れです。
注文したのは、かけうどん。あとはお楽しみの天ぷら選び。かき揚げやコロッケにも触手が伸びつつ、やっぱり定番なちくわ天。そしてゲソ天を合わせてみました。
一口お出汁を口に運べば、圧倒的ないりこの旨味と風味。上品でキレのある旨味がぎっしり詰まって、うどんを一口すする前に丼が干からびてしまうのではという具合。
なんと言いますか、舞台は香川の伊吹島、主役はいりこ、助演もいりこ。丁寧な下仕事で制作を指揮するご主人の技によって、伊吹島のロードムービーが展開されていきます。
もちろん、うどんを啜ればいりこの香りが滝登りのごとく鼻孔に辿り着き、大ぶりなちくわ天やゲソ天の食べ応えも申し分なし。
衣に出汁をじゅんわり含ませれば、フワッと軽い口当たりからいりこの出汁がじゅんわりと。この感覚がたまりません。
飲み飽きない出汁、ずっと口にしていたい出汁。次は他のいりこメニューと合わせて、いりこ尽くしといきたいところです。