経堂・いちまん ぶどうのパフェ(1,000円)
経堂駅の北口、コルティを中心とした商業エリアから
少し外れたところに、大きなガラスドアのお店を見つけました。
ケース越しに輝くケーキの姿、
産地以外ではあまりお目にかからないような、
「マンゴー」「もも」と描かれた幟。
そしてソフトクリームのオブジェに、シーズンメニューが描かれた黒板。
甘味やフルーツを店頭で謳う方法は多々あれど、
ここまで分かりやすく要素を盛り合わせにしているお店は、珍しく感じます。
しかも、店名はイチゴとマンゴーを組み合わせたものですし。
果物の農家さんが経営しているというお店ということで、
店内にはフルーツの入った冷蔵ケースも完備されています。
気に入ったら買えるというスタイルですね。
奥のカウンター席でグランドメニューに手を伸ばそうと思ったところ、
小さなシーズンメニューが手招きしてきました。
マンゴーにマスカットに桃。
店内の壁に掲げられた収穫時期のカレンダーに連動して、
旬を迎えたパフェやドリンクの文字も瑞々しく感じます。
注文を済ませたところで、「試食です」として運ばれてきたアイス。
濃厚なミルクベースの中に、いちごのスッキリした酸味と甘味が溶け込み、
口溶けの中で、さすが「いちまん」だと思わせてくれます。
そして、主役の登場です。ぶどうたっぷりのパフェ、
シャインマスカットの輝きが、宝石のように並びます。
皮ごと食べられる鮮烈な甘さと、
その甘さをふんわりと包み込むソフトクリーム。
どちらも高濃度なので片方の味が前に出過ぎることなく、
パフェグラスの中でしっかりと掛け算がされています。
もちろん、マスカットは中までぎっしり。
コーンフレーク的なものは席を外しております。
最後の一口に向かうに連れて、ベリーのソースの酸味が本領を発揮し、
口が重くなることなく、記憶の鮮度を保つ役割を果たしています。
椎名町の「cafeのら」もですが、
やはり果物屋さんとパフェの親和性は高いものです。
店頭に並ぶ果物で季節の移ろいを感じるように、
ソフトクリームとの掛け算で生まれる甘さの記憶は、
シーズンベストのスイーツとして昇華した時にしか出会えないもの。
イチゴが主役になる季節も一歩一歩近づいてます。
でも、その前にもう一度梨とかあたりがあれば…と、
脳内での収穫は止まりません。