昨日公表された、新生銀行の「2012年サラリーマンのお小遣い調査」によると、
20〜50代のサラリーマン平均ランチ代(全国平均)が、
500円台を回復したとのこと。
前年の調査では490円だったので、
短期で見ればわずかながらの回復傾向にある一方、
2001年の水準から見ると約200円近く落ち込んでおり、
数字として小さいものに感じます。
とはいえ、当時と比べれば500円の選択肢が増えているのも事実。
低価格の外食チェーンの増加やコンビニ弁当の充実、
あるいは街のパン屋さんを上手く活用したり。
(実は、500円のコスパが一番高いのは、
街のパン屋さんというのが持論なんです。)
また、自分が青森にいた際の経験則として、
旨い食材や食文化があるところでは、
コストパフォーマンスに優れていると感じたり。
数字だけが独り歩きしている感がありますが、
おおよそ500円というラインを基準に、
ランチタイムを取り巻く様々な環境と比較して色々と考えるべき。
そんな際の太い評価軸となる、貴重なデータだと思います。
ところで、このデータで自分的に気になったのは
世代別のランチ代で一番低いのが、50代サラリーマンだということ。
この層だけここ数年の下落傾向が強く、今年は400円台となっています。
本来は一番可処分所得が多いイメージがあるゆえに、
この結果は驚きでした。
東京駅界隈でお昼を食べていると、
そんなおじさま方と相席になったりするものです。
例えばこんなメニューがテーブルに置かれた定食屋さん。
しかも全て700円均一。
この界隈では抜群なお値打ち価格、
お店の心意気を雄弁に語る文字を見るだけで、
うれしくなるものです。
三人掛けの小さなカウンター、
両隣におじさんが座る真ん中で、
ハンバーグ定食を注文しました。
とにかく大きなハンバーグ、
ソースに向かって滴る肉汁を見ながら、
童心に戻って心の中で「わーい!」と叫んでしまいます。
お箸で一口大にしていると、パンパンに詰まったお肉の感触と、
疲れた身体に食欲を呼び起こす香りが、
いい気分にしてくれます。
肉の旨さとトマトソースの組み合わせ。
これぞ日本の洋食、ごはんに合う洋食です。
このソースにスパゲティを絡めれば、
咆哮は止まりません。
お味噌汁とお漬物は別料金になりますが、
それでも1,000円でお釣りが来る価格。
東京駅界隈のオアシスと呼ばずにどうしろというんでしょう。
そういえば、先のレポートには、
20代の子は弁当男子的な手作り弁当から、
コンビニ弁当や社食にシフトしていると、
分析・紹介されていました。
元々、ランチタイムは色々な状況に左右されやすいもの。
朝と夜は自分で食べる食べないを決めたり、
メニューを考えたりしやすいものですが、
ランチタイムは色々な制約が生まれてしまいがちです。
でも、逆に言えばそんな時間だからこそ、
短時間のタイムマネジメントを実践できる。
という考え方もあります。
予算と時間の制約の中で、満足度を高めるために何をするか?
そんなテーマをもって過ごす感じです。
心からくつろげる空間に身を置いて
美味しいものを食べながら、午前の仕事を振り返ったり、
午後に向けてアイドリングしたり。
辛かったり厳しいことがあって、
美味しいものを食べる気持ちまで萎えたら、
身体は錆び付いてしまうもの。
「書を捨てよ、街に出ろ」という言葉は、
きっとこの時間のためのもの。
ランチタイムだからこそ、
能動的に過ごしたいものです。
人よりも少し強くランチタイムを愛する男として、
いつも、そう思います。