自分が青森にいた頃と比べて、
都内でも「煮干し」を掲げるラーメン屋さんが、
随分と増えたものです。
特に西武池袋線界隈では、
各駅に一店舗のペースに近い勢いで、新店がオープン。
これまで数が限られていた煮干しとの接点が増えたおかげで、
自分好みの味を探すこともできるようになりました。
そんな選択肢の一つが、練馬駅から約5分ほど歩いたこのお店。
元々、煮干しではなかったラーメン屋さんが、
大泉学園の伊吹とコラボして模様替えをしたそうです。
階段先の食券機で煮干中華のボタンを押して、
ドアの向こうに進んだ先には、煮干しと書かれた大量の段ボール。
変な装飾を施すよりも、こっちの方がいいものです。
茶褐色のスープから放たれる出汁の香り。
早速一口飲めば、濃厚な旨味と
微妙に残る煮干しの粉感。
後乗せ魚粉と違って、スープに完全に一体となっているので、
濃い味にも抵抗感を覚えません。
というより、これが煮干しなんです。
都内でお馴染み、パキパキ型の麺との相性もよく、
伊吹で食べているときの心地よさが、
そのまま練馬駅にやって来た感じです。
煮干しの持つ健全な中毒性に溺れれば、
きっと、鰹節に離婚届を書いて欲しくなるはず。
あとは、とことん溺れてしまいましょう。