ある日の奥入瀬渓流 ~その1~

11/09/2008青森,東北,ひるたび・さんぽ

実家のある神奈川に住んでいたときは、車に乗って遠出しようなんて、それほど思わなかった。
でも、青森に来たらそれは一変し、車に乗って色々なところに遠出しようと思うようになった。
そんな自分が、まだ足を運んでいなかったのが奥入瀬。だからある日、車に三脚とカメラ、あとはニールヤングだかプリンスだかが入ったMDを乗せて、車を走らせることにした。
市街地を抜けると、行く道はアップダウンを繰り返し、急に高原が目の前に広がる。全開にしていた窓からは、酸ヶ湯温泉から立ち上る硫黄の香りが、少し冷たい風と共に車の中を通り過ぎていった。
峠の細かい曲がりくねった道を降り、蔦温泉を通り抜けると、急に右側に川が見えてきた。カーナビによると、目的地はすぐそこらしい。
奥入瀬橋を渡ると、すぐ先にはちょっとした物販施設があり、日曜日なんかはせんべい汁を無料でふるまってくれるようだ。
でも、車は先へ先へと進んで行く。やっぱり、渓流日和だったんだと思う。
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車を停めて渓流を眺めていると、時間を忘れることができる。
それは、風景写真を撮影し慣れてない自分が、このブログのような写真が撮りたいと思って、三脚の脚を伸ばしたり引っ込めたり、あるいはF値や露出を変えたりして、被写体とカメラに向き合っているからかもしれない。
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まるで、空を流れる雲のような流れが、モニターに映し出されると妙にうれしかったり、
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差し込む薄日が、碧くあり緑に染まった空間に差し込んだ姿を見て、自然が魅せる無限の色合いに感激したり。
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少し大きめの石が敷き詰められたスペースで、あぐらを掻きながら静かに流れゆく川の姿を眺めたり。
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でも、激しい流れをふわふわの綿菓子のような姿でカメラに収めると、内心ガッツポーズなんかをしている自分もいる。
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カメラを縦から横にするだけで、見えなかったものが見え出して、見えていたものが見えなくなる。そんな変化も楽しかったり。
三脚をセットしていると、渓流をトレッキングしている方から、「こんにちは」なんて声をかけられたりもする。
この空間はそんな空間。だから、みんなここを訪れるんだと思う。
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※時事通信「時事ドットコム」において、青森の郷土料理掘り起こしプロジェクト・「津軽料理遺産」が紹介されました。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu