そうだ 津鉄、乗ろう。~今、津軽鉄道に乗りたい理由~
昔から自分は長湯で、風呂場には必ず雑誌やマンガ、あるいはビジネス書なんぞを持ちこんでいる。で、本がお湯に塗れないように、タオルを傍らにして読みふけるのだが、最近、不覚にも風呂場で泣いてしまったのがこの「ちゃぺ!」。
首都圏でも、ストーブ列車でおなじみの津軽鉄道を舞台に、主人公の小学生が抱くお母さんに対する強くて切ない思いが、沿線で起こる四季折々の出来事が歳時記として展開するにつれて、ますます一途にそして健気に強くなっていく。1冊で完結する物語なので、変に「先のページの読み惜しみ」みたいな読み方をせず、一気に読みきってしまう。
で、後半になると一気に…という具合。
一方、さすがに風呂場に持ち込めないのは写真集。その中でも自分が好きなのが、津軽鉄道をテーマにした”Take it Slow!”という写真集。
最近、フィルムカメラで撮影した写真特有の味わいが気になる自分にとって、鮮やかな車体の津軽鉄道を撮影した写真集は、構図とか露出とかのテクニカルな面で勉強になるのと同時に、被写体に対する思いを宿すことの重要さを、改めて考えさせてくれる。(画像はモノクロ加工しています。)
津軽鉄道という地元のアイコンを囲むヒト、モノ…撮影されているすべての被写体に、温かさを感じる。
そんな写真集を、津軽鉄道名物のつくねいもチップス片手に読む。ページをめくる手がベタつくような油っこさがなく、少し厚切りのつくねいも特有の粘りと上品な味が、一噛み一噛み口の中に広がり舌に馴染んでくる。
うーん…やはり、部屋で想いを馳せるよりも先に、現地に行かねば…