川崎・イノクマ エクレア(294円)
すみれでラーメンを食べた後、ラゾーナ側から駅を挟んで反対側に向かうべく、地下街を歩いていると一軒のケーキ屋さんが目に入った。妙に素朴な外観と、ショーケースに飾られた妙に素朴なケーキが、妙な魅力を放っており、ショーケースに近づいてケーキを眺める。
ショートケーキやチーズケーキ、フルーツたっぷりの色鮮やかなケーキ。思ったより数も多く、魅力的なケーキも多…ん?
左下のケーキが怪しい…
どきどきしながら目を移すと、
ありえんエクレアだ…
ということで、自宅への帰りに購入。
箱の中で揺れて、ぐちゃぐちゃになることがありえない安定感。そして箱から皿に出すと、
いやおうなく、存在感を放つグラマラスな流線形。その厚さたるは、
約4センチ。そして、これをフォークで切ると、
しっかりと、生クリームとカスタードクリームが、ぎゅっと詰まっていた。しかも、
みかん、そしてパイナップルも入っていた。味は、店構えが持つイメージと同じで、一言で表すと「純朴」。そして、食べていて
「あー、このエクレア、
うめー!、わっはっは!」
という具合に、食べる楽しさが口に、そして頭の中に広がる。
いつの頃からか、世間におけるケーキの位置づけというものが、単純な喜びの対象物から、芸術作品として移り変わってしまったように思う。もちろん、自分も有名パティシエによる芸術作品のようなケーキが好きで、このエクレアの味がそれを圧倒的に上回るというものではない。でも、これを見て食べて感じたのは、芸術作品からはなぜか感じることがなかった、「ときめき」だった。
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