ある日この頃、焼き魚定食から遠ざかっているなぁと思った昼時間。
黄色いプレートが目を惹くお店に向かいました。
地下にある入口から伸びる、待ち行列の様子を上から覗きこみ、
GOサインを出せば、階段を降りる足は
午後のエネルギーに向かってラストスパート。
前に並んでいた4人組のサラリーマンが入店し、
その次に並んでいたおひとり様のサラリーマンもご入店。
「…やばいなぁ。」
と思ったところで、カウンターの一番端に空席が。
ありがたやの気分と共に、銀だらの西京焼定食を注文しました。
これぞ、日本の魚定食。
ご飯と味噌汁、小鉢に大根おろし、そして漬物。
主役を囲むお盆の上は、まるで王様を守る将棋盤の様相。
まずは味噌汁から一口、湖育ちの旨味が凝縮されたお椀の泉。
シジミのダシがしっかり効いた味は、
身体をシャキッと引き締めて、
定食を食べるモードのスイッチを入れてくれます。
で、主役の西京焼に箸を伸ばします。
ほろっとほぐれる感触と、
かすかに舞う西京味噌の香り。
口に運べば、脂の乗った旨味がご飯を誘います。
ここで気分は漬物に移ります。
大根と胡瓜は箸休めのつもりだったのですが、
しっかり漬かったその味に、箸の休憩時間を返上です。
ローテーションに従って、シラスおろしの番。
ふわっと軽いシラスの食感と、瑞々しい大根おろしの白いコンビに、
数滴落とした醤油の塩加減が効いてます。
薄味なのにしっかりした卯の花で、やっと一周。
あとは、周回を重ねるだけ。
F1のような緊張感とは対照的に、安心感に包まれた周回です。
最後は、味がしっかり染みた皮でごはんを一口。
もちろん、ごはんが足りなくなってしまったので、
おかわりの締めくくりです。
久しぶりの食後感。やっぱり、魚定食を食べれば
一味違ったエネルギーが注入された気分です。