【多愛/さいたま市与野】持ち帰り焼鳥専門店の味の決め手は、気前の良さとご夫婦の愛です。

13/04/2017埼玉,関東,焼肉/焼鳥,テイクアウト,よるどき

多愛の外観

昔、青森市で生活し始めた時に驚いたのが、持ち帰り焼鳥店の数。大小問わずロードサイドに点在し、ハザードランプが点滅する車が店頭に並ぶ。焼鳥がたっぷり入った袋を受け取ったお客さんが笑顔で帰路につく。そんな姿を数え切れないほど見てきました。

最近はコンビニの惣菜ケースでもジャンボ焼鳥が定番化していますが、家で焼鳥を食べる喜びを満たしてくれるのは、種類豊富で大量に買える持ち帰り専門店であることに変わりありません。

京浜東北線・与野駅を降りて、西口のロータリーから歩くこと約7分。店頭に焼きあがりを待つお客さんの姿が目印の「多愛」というお店。

多愛のメニュー

店頭に掲げられた豊富なメニューを眺めつつ、その値段に驚きを隠せません。一串60円スタートということは、スーパーの惣菜コーナーで売ってる焼き鳥1本分で倍楽しめる。しかも焼き立て。この魅力に抗う理由はありません。

「すいません、全種類一本ずつください!」  「あーごめんなさいねぇ。売り切れちゃってるものもあって」  「じゃぁ、残ってる種類を2本ずつください!!」

ひと目で人柄の良さが伝わるお店のご夫婦に注文をしたら、焼き上がりを待つことに。途中、あらかじめ電話予約をした常連さんに受け渡しされるビニール袋。傍目に見て半端な量じゃないことが分かるもりもり感が、このエリアの生活に溶け込んだ存在であることを教えてくれます。

ということで、自分も焼鳥がたっぷり入ったビニール袋を受け取ったのですが、「全部で1,560円です」の声に、驚くしかありません。

多愛の焼鳥

袋から大きなお皿に取り出した瞬間って嬉しいものです。ねぎまや皮と正肉のミックスにはじまって、タンやハツなど鳥と豚のミックススタイル。中身は丁度9種類、野球の監督のように打順を決めながらいただきます。

甘めのタレがしっかり絡んだ一本一本にボリュームがあって、お値段以上の満足感。コリコリの砂肝や皮、つくね、なんこつ…気取ることなくおもむろに頬張れば、おいしさと共に楽しい!!の感覚に包まれます。

9本食べ終えれば、もうお腹一杯。全種類×2本なんていったら、とんでもないことになってました。

ただ単に全種類食べ尽くすだけじゃなくて、定期的に通ってご夫婦にお会いすること。与野の家庭に根付くこの体験をした子供たちはきっと、素敵な大人になるはずです。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu