むつ市・樺山そば 大湊海軍コロッケそば(850円)

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小田急線沿線の文化で育った自分にとって、コロッケそばは、かけそばにコロッケがどすんと乗ったものだ。
ところが、先々週に東京からのお客さんを連れて入ったおそば屋さんで、コロッケそばを注文したところ、運ばれてきたそばにはふのりが盛られているものの、肝心のコロッケは行方不明。
「あれ?」という具合に半信半疑でいながらそばをすする。しっかりとした太さのあるそばは、予想以上に食べ応えのあるものだ。と、そこに別皿でコロッケが運ばれてきた。
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まるで太陽を描いた絵画のように、揚げそばがコロッケを囲む姿。ヘットの香りが食欲をそそり、箸でコロッケを二分割。
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すると、じゅわっと鶏の肉汁と脂が流れ出す。下北半島産のきたあかりを使ったコロッケは、じゃがいもの甘さがしっかりと舌に残り、ここに鶏エキスの旨みが加わると、肉屋のコロッケとは別ベクトルの旨さが広がる。粗々しい衣の食感も満足度高し。
正直、今まで食べてきた海軍コロッケは、旨いものの自分の中にある理想のコロッケとは違っていた。多分、変によそ行きのアイテムとして作られていたからだと思う。地元生まれのレシピで作られる料理なのに。
でも、ここのコロッケを食べると、海軍コロッケがどういったものであるべきかを、そしてあったのかを思い起こさせてくれる。本当のクラシックスタイルとは違うものの、自分がイメージしていた味に近いのはこのコロッケだ。

【この記事を書いた人】

合同会社ソトヅケ代表社員/Local-Fooddesign代表

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青森東北そば揚げ物