上野→大鰐温泉・寝台特急「あけぼの」で行く、11時間の旅(前編)

08/09/2007青森,東北,ひるたび・さんぽ

 旨いランチと地元食フリークの皆様、ひるどきでございます!!!!!!
 ところで…現在のひるどきは何位になっているでしょうか?
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 9月5日水曜日、21:30。上野駅の中央改札口周辺には、ここが出発点となる人や、ここが終着点となる人が入り混じっていた。
 自分は翌日の木曜日に弘前市で開催される、郷土料理に関する青森県事業、「じょんがら御膳(仮)検討委員会」に出席することになっていた。本当なら、木曜日の朝に東京駅から新幹線で移動するつもりだったのだが、台風接近中ということもあり最悪の状況を避けるために、「上野→大鰐温泉→弘前」というルートで向かうべく、この日、生まれて初めて寝台特急に乗車することとなった。


 改札近くにある食品店で食料を買い込み、13番線から15分後に出発する、寝台特急「あけぼの」に乗るべく、キャリーバッグを引きずりながら、改札の奥へと向かっていた。
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 現在、東京から青森に向かう寝台特急というのは、このあけぼの号しか運行されておらず、ホームにたどり着くと、意外なほど多くのお客さんと、数人の鉄ちゃんの姿が。
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 青い車両を目にすると、昔、確かテレビ朝日で「特急○○・△△号は、本日満席で…」という感じに、当日の空席情報を流す番組があって、なぜかそれを食い入るように見ていたことを思い出した。
 最後尾であるこの場所から、車両の前方に向かって歩いていくと、車両のガラス越しに、二段ベッド型の寝台が並ぶ車両が目に入り、かなり気持ちが高ぶる。とはいえ、自分は鉄っちゃんではないのだが…そして、自分が予約した6両目の「Bソロ」車両に到着。中に入ることに。
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 目の前に狭く広がっていたのは、ものすごく細い通路。正直、寝台ビギナーとしてはこれはかなりのカルチャーショック。で、自分の個室を見つけてドアを開くと、
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 約1畳分に近いぐらいの、かなり小さなスペース。ベッド、厚めの毛布、カーテン、折りたたみの小さなテーブル、枕、JR特製のゆかた、ハンガー、スリッパ、BGM装置、鏡。部屋にあったのはそのぐらい。
 しかも、荷物を置くスペースも小さく、キャリーバッグと大きめのカバンをベッドの横の小さいスペースに置いてしまうと、蛇腹型のドアがなかなか閉まらない。というより、入口の高さが低いので、入るのに一苦労、荷物を入れるのにもう一苦労、ベッドの上で自分の体制を整えるのにさらに一苦労。そんな感じである。
 でも、それが収まると狭い空間にも愛着が湧いてくる。
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 JRのゆかたに着替えて、出発のアナウンスを聞く。あとは、ゴロンと横になって、流れる車窓を見ながら、いつもと違う夜の時間が始まる。
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 さいたま新都心あたりを過ぎると、空腹になってきた。この「あけぼの」、実は自動販売機が設置されておらず、しかも車内販売は秋田駅を過ぎないと車内に入ってこない。なので、これに乗り込む人の手には、ビニール袋の姿を多く見ることができた。
 車窓を眺めるしかない空間なので、やはりビールが似合うところではあるのだが、飲めないこともあって自分が持ち込んだのは、ミネラルウォーターと、
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 広島産のカキを使ったカキフライ。正直、上野の改札近くの食品店でこれを見かけたときには、寝台特急に初めて乗るということと、同じぐらい興奮してしてしまった。ちなみに、お惣菜コーナーでもこれが一番人気のようで、自分が手にしたのが最後の一パック。
 衣もフニャっとしており、いかにもお惣菜ではあるのだが、この不思議なシチュエーションで食べることで、旨さが増したのも事実。あっという間に食べてしまい、少し横になって目を閉じていると、列車は一旦停車。
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 目を開けると、そこはまだ高崎。まだまだ、青森は先である。
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著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu