銀座・利休庵 納豆そばとおむすび2つ(1,200円)
今から10年以上前のこと、社会人になりたての自分にとって、銀座にお昼を食べに行くということが、ものすごく大きなイベントだった。
そんな自分は、よく2軒のそば屋さんに通っていた。何でそば屋さんだったのか、ちゃんとした理由はないのだが、今になって思うと、銀座でそばを食べるということに、妙な憧れを持っていたのではと思う。そのうち一つは数年前になくなってしまったのだが、あるビルの地下にあった茶そばを出すお店。そしてもう一つがこのお店。
そんな自分にとって思い出が詰まったお店が、今月末を持って閉店するという話をこのブログで見て、最後の納豆そばに会いに行くことに。
で、本当は、このお店に深い思い入れを持つこちらの方と一緒に、最後の納豆そばを食べる予定だったのだが、妙な仕事が入ってしまい、合流することができなかったのが残念。
勢い良くかき混ぜて、ずずっとすすりこむ。
おつゆは、納豆の粘りと同化することでタレとなり、細いながらも強いハリとコシを持った更科そばと組み合わさると、上品で力強い味になる。勢いですすりこんでしまう一品なのだが、舌の上には鮮烈な記憶を残す。
そして、タラコとおかかのおむすびも注文。
一口食べて、当時の自分はこのお店のおそばも好きだったのだが、このおむすびを追加することで、満足感と満腹感を得ていたんだなぁと思った。
このお店で、食べることはできなくなってしまうものの、自分の心の中には、いつまでもこのおそばの印象は残り続ける。40年以上に渡って銀座を見守り続けたことと、自分の社会人時間を深いものにしてくれたことに感謝。
————–
今日もご覧いただきまして、ありがとうございます。こちらもクリックいただけるとうれしいです。人気blogランキング・レストラン・飲食店部門)へ