【北田食堂/岩手県盛岡市】オリエンタルライス(1,100円)

04/11/2009食堂,岩手,東北,洋食,ひるベスト!!!

090510-11.jpg
北東北3県の情報を発信する情報誌はいくつかあるが、自分が好きなのがラ・クラという雑誌。とにかくセンスのいい誌面づくりをしており、このエリアに対する愛が伝わってくる。

で、そんな雑誌で見かけたのがこの食堂。創業60年以上と聞いただけで胸が躍るし、しかも、実際に足を運んでみると、昔のままとおぼしき店構えなのだから尚更だ。
090510-10.jpg
そんなお店の中は非常にコンパクト。
1Fの客席は少しのテーブルにカウンターが少々。
2Fに上がる階段の角度や作りが、親戚の家に来たかのような感じにさせてくれる。
で、このお店で注文したのが、オリエンタルライスという一品。
なにがどうオリエンタルなのかわからないものの、
この響きはマルカンのナポリカツに通じるものがある。
090510-07.jpg
芳醇な香りとともに運ばれてきたのは、
漆黒のドミソースで覆われたごはん。そこには、カツの姿も確認。
千切りキャベツが添えられているのが、築地の中栄的でちょっとうれしい。
その味は、極めて濃厚。
しっかりと煮込まれてしっかりと牛肉の旨みが染み出したソースの味は、
和な要素を持った洋食の味。
パンと合せても美味いとは思うが、
それだと決して旨いにはならないような味。
そんな親しみやすさ一杯な味のソースに絡んだカツを一切れ食べる。
090510-08.jpg
サクサクとした衣の音が耳に響く度に、さらに心が満たされる。
止まらない。止まってほしくない。そんな味だ。
090510-09.jpg
そこに、キャベツを絡める。
シャキシャキした食感とトロリとしたソースの組み合わせで、
軽快感が増してなお、もっとソースを欲してしまう。
食後、店を出て駐車場に向かうと、出前から帰ってきたお店の方と遭遇。
「旨かったです!」と声をかけると、やさしい微笑みが返ってきた。
味の印象と共に人の印象が残るお店だからこそ、みんなに愛される店なんだろうと思う。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
Local-Fooddesign

Posted by takapu