B−1グランプリ2010in厚木〜初日〜
いよいよ開幕、ご当地グルメの祭典!
神奈川県厚木市の高校に3年間通っていた自分にとって、
待ちに待っていたイベントが、B−1グランプリin厚木。
開幕前には、「一人で箸を3本以上投票箱に入れて・・・」的な、
不正投票とかの話が、新聞で騒がれていたものの、
(ルール上は、どんなに食べても2本まで)、
元々は、オリンピック精神のごとく、
このイベントそのものに参加することに、
とても大きな意義がある巨大な村祭り。
なので、ライバルがどーのこーのというより、
自分たちの誇る食文化を知ってもらうための晴れ舞台。
だから、順位よりも深く地域の印象を与えることが重要であり、
提供する料理を通じて、地域を知ってもらうことが一番の目的。
そんな思いを胸にした精鋭46団体の幟がひしめく
イトーヨーカ堂の駐車場のステージで、
10時丁度からちょっと早めに、
開幕の合図となる「いただきます!」
まずは、バラバルーンが目印の、
青森県十和田市「十和田バラ焼き」のブースに訪問。
行列の先にある売り場で、鉄板の上で焼き締められた
バラ焼きを手にしたお客さんを見送るのは、
管弦楽と仮面夫婦。
正直、自分もお世話になっている方なので、
まさかこんな形でお目にかかると思ってなかったが・・・
似合っております。
そして、キャラクターの濃さでは負けてないのが、
福島県双葉郡浪江町の「なみえ焼きそば」の太王。
携帯電話とコンデジと一眼レフに囲まれて、
注目度の高さはすごいものがあった。
で、今回自分が最初に食べたのは、「ひるぜん焼きそば」
ひるぜんとは、岡山県真庭市にある「蒜山高原」という地域のこと。
この焼きそばの特長は、味噌ベースの甘辛なたれに、
親鶏のかしわ肉、そして高原で穫れるキャベツ。
いわゆるソースな味のやきそばが多い中、
ここの味噌ベースのタレが、とっても印象的な味。
尖った濃さはなく、味噌の膨らむようなコクが
麺にしっかり絡み、そこに鶏肉の弾力と、
キャベツのシャキシャキ感が組合わさるので、
テンポよく入っていく。
3月に小倉で開催された「天下一之焼麺決定戦」で、
彗星のごとく現れ、いきなり優勝してしまったメニューだったこともあって、
自分も食べてみたかったのだが、これは素直に旨い。
一旦、第一会場を後にして、
相模川沿いにある、第二会場・厚木野球場に向かう。
今回のB−1も地域ボランティアの方が、
積極的に参加しており、道ばたのゴミを拾ったり、
列誘導をしたりと、この方々なしでは大会が成立しないほどに、
色々な活動でイベントを支えている。
で、そんな道を歩いていて感じたのが、
人が生み出す賑わいの力。
高校生活を過ごした3年間で、
この通りがこんなに混むことなんてなかった。
というぐらいに、昔通った色々な道が今日は全く別の顔をしている。
(ただ、鮎まつり未経験なので、
どっちがすごいかの判断はできませんが・・・)
市役所の横までたどり着くと、
そこはB−1と同時開催されている
「神奈川ロコフードフェスタ」の会場。
厚木中央公園も、B−1の勢いもあって、
この人だかり。イトーヨーカ堂の駐車場より、
木陰が少ないので、今日みたいな日差しが強い日には、
神奈川生まれの旨いものを食べるのも、もちろんあり。
ここから厚木野球場までの道のりで、
「エイドステーション」というスポットを発見。
ここは、暑さ対策として神奈川の美味しい水を、
無料で提供していたのだが、
予想以上に気合いの入った冷え冷え水が出てきたので、
おもわず紙コップ2杯をぐびっと。
涼しい風が身体に感じるようになれば、
そこは第二会場のすぐそば。
相模川沿いも燃えている。
カンカン照りの道を先に進み、
木陰が増えてくると、もうそこは会場。
球場にしても川沿いにしても、
広いエリア内にブースが点在しているので、
狭めの空間で回遊する第一会場よりも、やっぱり快適。
買ったものを木陰の下で、食べられるのもうれしい。
青森県黒石市「黒石つゆやきそば」のブースでは、
焼きそばなキャラクターが踊る。
気温が高いので、順位つけの話も含めて、
つゆ系はちょっと不利なのでは?と思っていたが、
ここもなかなかの行列。
再び、第一会場へ向かう。
本町の中央通りから左に曲がり、
あつぎ一番街に入って見かけたのが、
「たまごふわふわ」でおなじみの、静岡県袋井市が
露店を作って販売していた冷茶。
1杯50円で得られる涼がありがたい。
第一会場に戻ると、ステージではトリオ☆ザ☆ポンチョスが、
八戸せんべい汁の応援コーナーで登場。B−1のテーマソングと、
B−1の公式ソング「この街と」を歌い上げる。
で、その後に十和田バラ焼き。
海外のホームドラマ的なベタ系なネタ。
世界の料理ショーとかが好きな自分は笑ってしまう。
ずるい。
その足で、宮城県登米市登米町の油麩丼を食べる。
やっぱり、この独特の食感が好きだ。
そして、締めは青森県八戸市・八戸せんべい汁。
B−1グランプリに出展する団体のすべてが、
地域から応援されている訳ではない。
それは、まだ食べ物が持つ力に、
地域を元気にするという力に対して、
懐疑的な人によるもの。
八戸せんべい汁も最初は、
「どうして、せんべい汁なんだ?」と言われた。
でも、今ではみんなが愛する郷土の誇り。
それを表す横断幕に見守られて、温かい一杯を提供してくれる。
大鍋・マ汁”ンガーZも絶賛稼働中。
手に器を持つ人も、これから並ぼうという人も、
これに夢中。
相変わらず、安定感抜群の味。
アルデンテ状になった南部せんべいも、
くたくたとしゃっきりの中間に煮込まれた野菜も、
やっぱり美味しい。
過去のB−1グランプリで、3連続2位になっているが、
よく考えると、開催地が毎年変わり食文化嗜好も異なる地で、
2位であることって実はすごいこと。
日本人が好きな味となれば、
やっぱりこの一杯なんだと思う。
明日も、順位うんぬんじゃなく、
一人でも多くの方が、この一杯、この一皿、この一串。
と呼べる料理に巡り会えますように。
そして、その方が惚れてしまった料理の、
生まれ故郷に旅をしますように。
そんな動きが増えていけば、
自分が好きなこの厚木で、
こんな一大イベントが開催される喜びを、
もっと感じるんだろうと思う。
※明日も、会場から@takapu0214のアカウントでつぶやいてます。