
大宮と浦和の間に挟まれた旧与野市。その一角に日本初と言われるタワー型超高層マンション・与野ハウスが建築されたのが昭和51年。高さ66メートル、21階建ての高層棟を中心に、4つの建物郡によって構成されるマンションの一角に店を構えるのが一軒の焼肉店。

1991年から営業を続ける『福寿亭』。箸袋が静かに語るのは、オープンからもうすぐ30年を迎える老舗だということ。洗練された外観と掘りごたつ式の座敷席で出迎えてくれます。

そんな焼肉店の名物が豪華特選盛り。肩ロースステーキ、上ロース、イチボ、ザブトン。合計500gのお肉が一同に介したスーパーな盛り合わせ。

お肉が到着するまでに二種類のタレを指差し確認。アツアツのお肉から滴る肉汁と、さっぱり系と甘口しっかり系のタレをつけた味を想像するだけでもう、空腹のスタンバイは完了です。

ということで、運ばれてきましたよ…デカイのが!!名前負けどころか名前コールド勝ちなボリュームに驚くしかありません。

お皿の上で輝く赤身とサシが描くカラフルな模様に目移りするのはあたりまえ、

どれから焼こうか迷ってしまいますが、まずは肩ロースステーキからいきましょう!

噛みごたえは柔らか、脂の甘さがしっとり口を包みつつ、赤身のエキスがじゅんわりと。ありますよね、枚数が少ないと“あー…この一切れが最後か”という感傷に浸る瞬間が近いなぁって。でも、このサイズならそんな気分も先送り。大きさは正義、食べやすいサイズにカットされていることも正義です。

あとはローテーションでザブトンや上ロース、イチボを焼きまくるだけ。

ネギシャキシャキのさっぱりタレと、とろり甘めなタレに肉を絡めて頬張れば、疲れも悩みも吹っ飛びますよ。

と…さすが500gのお肉。二人で食べるにはこれだけで腹8分目ぐらいなんですが、レバーは別腹。焼いてなお残るプルンプルンの弾力とみずみずしさ。風味豊かで肉肉しい後味。やっぱりこれは欠かせません。

そして締めのクッパもまた別腹。旨いスープを徹底的に吸ったごはんと、ふわふわの卵の組み合わせはラストにうってつけ。これもなかなかのボリュームなので、二人でシェアしてちょうどな感じです。
実はさいたま市でおいしい焼肉のお店ってパッと浮かばず、市内で焼肉を食べたのは初めてだったのですが、”こんなところにいたか!”と出会いが嬉しくなる、ありがたきお店。
次に行った時には何を焼こうかと考えつつ、でもこの豪華特選盛りを外すわけにもいかず。これぞ嬉しい悩みです。