【埼玉県さいたま市】大宮駅の西口でニボニボ看板を掲げる『煮干丸』の名物は、濃厚煮干そばとスゴい秘密兵器

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JR大宮駅の西口を出て、ソニックシティ方面に向かう道すがら。ビルの二階に掲げられていたのは、煮干し中華そば専門の文字とニボニボした看板。ここ数ヶ月、煮干しラーメンを食べていなかった自分にとって、これほど魅力のあるビジュアルはありません。

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川越で煮干しラーメンの名店として知られる『中村屋総本山』の支店として、今年1月にオープンしたばかりの『煮干丸』。さぞかしビルの中は行列なんだろうと思いつつ、階段を登れば食券機がお出迎え。ランチタイムを過ぎて昼の営業が終わろうとする時間帯だったのはラッキーでした。

ボタンに書かれた麺メニューは『煮干そば』、『濃厚煮干そば』、そして『煮干そば(白醤油)』。これぞ理想的な三択、迷う要素は味の濃淡と麺の量だけ。思う存分啜りたいモードの自分、濃厚のボタンを押して麺を大にするしかありません。

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食券を渡して出来上がりを待っていると、目に留まったのは調味料コーナー。明らかに一つだけ様相が違う小瓶があるじゃないですか。DANGERなドクロと目が合ったら最後、ラーメンと共に食べるしかない状態に引き込まれます。

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「おまちどうさま」と目の前に登場した丼の中には、濃厚の文字に一歩も引くことのない煮干し色のスープ。ガンメタリックな色を薄めんとするかのような大量の玉ねぎとバラ肉のチャーシュー、そして黒ばら海苔。不思議なカラーバランスが展開されています。

早速スープをゴクリ…の前に、じっくり舌の上で泳がせてみると、しっかり濃厚な煮干しの香りと豚や鶏による動物系の旨味。

この色味になると「飲みにくいかも」という小さな覚悟の上で、煮干しエキスを摂取しようと決めるものですが、想像以上に飲みやすさを感じた作り。動物パートを立てた上で煮干しの旨味を加えたような作りだからでしょうか、トロトロとした口当たりの中に魚の重さがないんです。

そこに合わさった低加水のパキポキスタイルの麺は、デフォルトでは固めの食感。麺の中心に残る粉感が口に含んだスープと共に生地感へと変わり、不思議な一体感が生まれるのが面白い感覚。もちろん、柔らかめのオーダーもできるので、煮干し&パキポキに慣れてない方には、個人的にはこちらをオススメです。

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そこに投入するのが、ドクロのあいつ。正体は煮干しの内蔵とニンニクを煮込んだ調味オイル。

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これを入れるだけで青森感が増すのは、ニンニクのパワーと煮干しの濃厚な部分が前に出た味へと、一気に変化するから。麺のボリュームを大にしたことで、最初にスープをグビグビ飲む自分にとって、実は中盤でスープの量とのバランスが悪くなってしまったのですが、これ一つで元通り。煮干しの効いた動物的スープから、THE煮干しスープへの変貌は、まさにドクロものです。

食後感は、もちろんニボニボしっかり。そして内蔵オイルが単品で販売されないかなぁ…という願いが頭をよぎったものです。

【この記事を書いた人】

合同会社ソトヅケ代表社員/Local-Fooddesign代表

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